「エンドポイントセキュリティ」再浮上のなぜ【最終回】
次世代エンドポイントセキュリティの2大製品「NGEPP」「EDR」を比較、何が違うのか?(2/3 ページ)
NGEPP製品の選び方
NGEPP製品を検討する最大の理由は、既存のマルウェア対策製品の検知率への不満だろう。そのため何よりも、本筋となるサイバー攻撃の防御機能に重きを置いた製品選定が求められる。つまりNGEPP製品の導入で、今まで防げなかった攻撃を防ぐことができれば、導入の目的はほぼ達成できると考えてよい。同時にエンドポイントセキュリティの強化によるエンドユーザーの利便性への影響や、運用者への負荷がどの程度あるのかも考慮しておく必要がある。
セキュリティ
NGEPP製品を導入した結果として、エンドポイントがどの程度セキュアになるかを定量的に判断するのは難しい。マルウェア対策製品の数少ない定量的な測定指標は「検知率」だが、検査対象とするマルウェア検体の選定に測定者の意図が入り込む余地があるので、客観的なデータとは言い切れない。ユーザー企業自身が各製品の検知率を測定することが理想だが、測定のために実際のマルウェア検体を幅広く入手するのは困難であり、さらに感染リスクも伴う。
こうした中、NGEPP製品を評価する際に重要な判断材料となるのが、既存のマルウェア対策製品で止められない侵入を防ぐための仕組みだ。既存製品による検知をかいくぐる攻撃をどのように遮断するのかを理解しておくことは、どの程度の防御ができるかを見極める上で大いに役立つ。例えばアプリケーションの脆弱性を防御する仕組みがあれば、少なくとも脆弱性を利用した任意のコード実行に対する防御が可能になる。
既存のマルウェア対策製品への影響も考慮する必要がある。NGEPP製品が処理に干渉して、正常に動作しなくなる可能性がゼロではないからだ。また正常のファイルをマルウェアだと判断してしまう「過検知」を防ぐために設定をチューニングできるNGEPP製品については、チューニングによってセキュリティレベルがどの程度低下するのかも、ベンダーへのヒアリングや検証を通じて見極めておく必要がある。
利便性
NGEPP製品導入によるエンドユーザーの利便性低下は、可能な限り避けたい。利便性についての具体的な考慮点としては、既存の社内アプリケーションへの影響と、CPUやメモリなどのリソース消費が許容範囲かどうか、という点だ。NGEPP製品によっては、エンドポイント側の処理が重くなり過ぎて、使いものにならなくなるケースもあるといわれる。そのため、既存のエンドポイントの処理性能に見合ったNGEPP製品の選定が求められる。
もちろん利便性への影響を考慮し過ぎて、セキュリティ機能を低下させるのは避けなくてはならない。NGEPP製品に限った話ではないが、利便性とセキュリティとはトレードオフになるケースがほとんどだ。両者のバランスをどう取るかを考慮した上で、製品選定を進めることがポイントになる。
運用性
NGEPP製品は、マルウェアのプロセスが活動している状況でその振る舞いを見て、感染を検知する「振る舞い検知」の仕組みを備える(参考:連載第2回「『次世代エンドポイントセキュリティ』は今までのウイルス対策と何が違うのか」)。
ある程度の運用負荷の増加は覚悟しなければならない。だが想定以上に運用負荷が掛かったり、誤検知に対処した結果としてセキュリティ機能が低下したりすることは回避しなければならない。
以上のようにNGEPP製品の導入においては、防御の仕組みを重点的に調査し、かつ運用に掛かる負荷と利便性への影響が、自社にとって許容範囲内かどうかを判断しながら選定を進めることが求められる。
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「エンドポイントセキュリティ」再浮上のなぜ
エンドポイントセキュリティを取り巻く動きが活発化している。その理由とは何か。ベンダーはどう動き、どのような製品/技術を世に出し始めているのか。徹底解説する。
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