ここが違う、従来型ストレージとオブジェクトストレージ【後編】
隠れたオブジェクトストレージのメリット「バックアップ不要説」は本当か(3/3 ページ)
オブジェクトストレージプラットフォーム市場
最後に、主要なオブジェクトストレージベンダーの製品を考察してみたい。ここで取り上げるのは、Caringo、DataDirect Networks、Dell EMC、日立データシステムズ、IBM、NetApp、Scalityの製品だ。以下に、各ベンダーが提供する製品の簡単な概要を示す。
Caringoはスタンドアロンオブジェクトストレージベンダーの1つとして注目に値する。同社は「Caringo Swarm」オブジェクトストレージプラットフォームに加えて、「Caringo FileFly」を提供している。Caringo FileFlyを使うことで、企業はMicrosoftの「Windows」とNetAppの既存のファイル共有をCaringo Swarmクラスタに移行できる。
日立データシステムズもスタンドアロンオブジェクトストレージベンダーとして注目しておきたい。同社はフル機能を装備したオブジェクトストアである「Hitachi Content Platform」(HCP)を提供しており、この製品は同社によるオブジェクトストレージの取り組みの基礎となっている。HCPは「Hitachi Content Platform Anywhere」(HCP Anywhere)で拡張すると、Dropboxのようなオンプレミスの同期と共有の機能を利用できる。
上述の全企業がオブジェクトストレージのみに注力しているわけではない。例えば、DataDirect Networksは、専用のオブジェクトストレージ製品「Web Object Scaler」(WOS)以外に、多様なファイルベースとブロックベースのストレージ製品も販売している。DataDirect Networksは、Caringoと同じく、スタンドアロンのストレージを中心に扱うベンダーで、独自のストレージ製品ラインアップを開発している。
ゼロから作り上げた製品は他にもある。Scalityの「Scality RING」オブジェクトストレージソフトウェアは、コモディティx86ハードウェアで実行できるため、自社所有のハードウェアを利用して厳密な仕様を実現しようとする企業では選択肢の1つになる。またコストの削減にもつながるだろう。
Dell EMCでは最近大きな変化が起こった。DellがEMCを買収したことで、Dell EMCでは「EMC Isilon」や「Elastic Cloud Storage」など複数のオブジェクトストレージ製品を提供するようになっている。
Dell EMCのように、全てのベンダーが独自に製品を開発しているわけではない。その一例はIBMだ。IBMは2015年にCleversafeを買収し、2016年にはCleversafeの製品を「IBM Cloud Object Storage」としてリブランドしている。
同様に、NetAppは2010年にBycastを買収したことで、「NetApp StorageGRID Webscale」を販売するようになった。この製品はオンプレミスでも地理的に分散した環境でも拡張できる。
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