「ソフトウェア定義メモリ」がもたらすチャンスと課題
「NVDIMM」「DRAM」強化で“ソフトウェア定義メモリ”実現、驚きの性能とは?(2/2 ページ)
今後の展望と推奨事項
例えば2018年には恐らく、500GBのDRAMと10TBのNVDIMMを混載し、全ての領域にメモリアドレスを割り当てたサーバが実現することになりそうだ。OSドライバがメモリプールからNVDIMMスペースを識別し確定する。これによりOSが永続データにアクセスするのを防ぎ、電源が切れてもデータを保持することが可能となる。
こうしたNVDIMMスペースを十分に活用するためには、ドライバにソフトウェアベースのツールを追加するといい。永続的RAMディスク(PRAMディスク)は実装が容易で、PCI Express(PCIe)SSDよりも4倍高速なデータアクセスが可能だ。PRAMディスクからDRAMへの転送に性能チューニングを使用し、従来のmemcpyではなくSIMD命令を使用すれば、性能に大きな差が出る。PRAMディスクはRDMAを介してクラスタ内で共有可能だ。
キャッシュツールを使ってメモリを効果的に拡張すれば、前述したサーバの500GBのDRAMを4TB程度にできる。プロセッサにFPGA(Field-Programmable Gate Array)を搭載する動きが進む中、NVDIMMへの移行時にデータを圧縮し、事実上の容量を2倍にすることも可能となっている。
2019年には、OSやリンクローダー、コンパイラの変更によって、バイトアドレス指定可能なメモリが他の形式のメモリと共存できるようになる見通しだ。こうしたメモリもクラスタ内で共有することができる。ここでの大きな変化は、ストレージの大幅な高速化を生かすためにはアプリケーションを変更する必要があるということだ。変更はときには非常に大きなものとなる可能性もある。データベース内の処理の仕組みを変更し性能向上につなげる動きは、Oracleなどのデータベースが先導することになりそうだ。
DRAMのさらなるイノベーション
現時点で、既にソフトウェア定義メモリは存在するが、それは新しい永続メモリに限った話だ。ただしDRAMの分野では多数のイノベーションが進展している。DRAMチップを3次元方向に積層するメモリ技術「Hybrid Memory Cube」とその派生型は、CPUとメモリの統合が実現する可能性を示唆している。こうした複合体においては、省電力で超高速な並列データリンクを介して、DRAMや不揮発性メモリ、Optaneストレージがプロセッサに統合されることになる。最初は恐らく32GB程度の高速DRAMに限定されるが、この分野は成長が見込まれる。いずれはNVDIMMを含む2つ目の低速DRAM層が同一のバス上に接続されることになりそうだ。
新しい高速DRAM層には複数の用途がある。レジスタとシステムメモリに退避領域を提供することで、リセットイベントからの迅速な復旧が可能となる。より大容量のDRAMスペースのキャッシュとして、DRAM性能を向上させることも可能だ。一部の高速DRAMが、揮発性システム変数用のRAMディスクのようなスペースになることも予想される。
ソフトウェア定義メモリの関連技術は、メモリが最終的にCPUやGPU、LANアダプター、ドライブの同等モジュールとなり、各サーバ内で1つのファブリックに統合されることを示唆している。2018年にはさらにこの傾向が強まることが予想される。
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