他のラインアップと一線を画す仕上がり
徹底レビュー: ThinkPad P51、Xeon搭載モバイルワークステーションの“感動性能”(1/3 ページ)
他の「ThinkPad」シリーズとは一線を画すモバイルワークステーション「ThinkPad P」シリーズから、15.6型の「ThinkPad P51」をレビューする。
Lenovoの「ThinkPad P」シリーズのノートPCは、他の「ThinkPad」シリーズとは一線を画すモバイルワークステーションだ。本稿でレビューする「ThinkPad P51」は、本稿執筆時点で発売されている15.6型ノートPCの中でも屈指の速さを誇る。Intelの「Xeon」プロセッサや最大64GBのECCメモリなど、サーバ向けハードウェアも搭載できる。NVIDIA製のプロフェッショナル向けグラフィックスカード「Quadro」も内蔵し、組み込みディスプレイキャリブレーションセンサーまでオプションとして用意している。
ThinkPad P51にはほとんど不満がない。やや大きく重いが、このようなノートPCでは想定の範囲内だ。本稿のレビュー用に提供されたモデルは2471ドルと実に高額なのは間違いない。だが、2000ドル以下でも十分な機能を備えたモデルを構成することはできる。
構造とデザイン
ThinkPadのレビュー記事を書くときはいつも、TechTargetで公開済みの他のThinkPadレビュー記事から「構造とデザイン」セクションをコピーアンドペーストをしたい衝動に駆られる。もちろん、そのような行為に出たことはないが、その誘惑はいまだ消えていない。というのも、幾つもの部分が変わっていないように見えるからだ。ThinkPadでは、IBMが1992年に初代モデルを発表してから、デザイン構想全体がずっと受け継がれてきている。これは25年強に及ぶ。ThinkPad P51もそのデザインの傾向を引き継いでいるが、そろそろ変化を加えてもよいのではないだろうか。
輪郭が直線的なThinkPad P51の外観からは実用性重視の印象を受ける。用意されているカラーは1色しかない。それが何色かはご推察通りだろう。この点をわざわざ指摘したのは、Lenovoの「X1 Yoga」など、他の一部のThinkPadでシルバーが用意されるようになっているためだ。デザインのアクセントは、右側のパームレストとカバーの左上隅にThinkPadロゴが浮き彫り加工されているのみである。システムの電源が入ると、カバー背面に装飾されたロゴの「i」の頭部分にあるドットが赤く光る。
HPの「HP Zbooks」やDellの「Precision」といった競合製品のモバイルワークステーションでは、外観の大部分が金属製になっている。ThinkPad P51のプラスチック製の外観にはこうした製品のような高級感はない。だが、非常に耐久性があり頑丈だ。筐体内部には、Lenovoがロールケージと呼ぶ金属製のサポート構造が採用されている。また、ThinkPad P51の筐体はまるで板のようにほとんど曲がらない。カバーも頑丈で、背面を強く押しても画面上に乱れが生じることはなかった。ThinkPad P51より構造が優れたノートブックは多くない。
ThinkPad P51はデスクトップ並のパフォーマンスを備えたモバイルワークステーションだ。その点を考慮すると、超薄型軽量という特長は期待できず、実際そうはなっていない。約377.4×252.3ミリという筐体は15.6型ディスプレイを搭載するノートPCとしては標準サイズだ。だが、約25.4ミリ(注)の厚さは、同じLenovoの「Ideapad Flex 5」(15型)を筆頭とする主流15.6型ノートPCよりも数ミリ厚くなっている。ThinkPad P51は約2.54キロと、重量も重い。だが、その筐体内部で実現するパフォーマンスの高さを考えると重過ぎるということはない。
注:原文の「1インチ」を換算。なお、厚さは本体構成によって異なる(24.5~29.4ミリ)
ThinkPad P51は、15.6型ノートPCとしては素晴らしい水準の拡張性がある。筐体底面には専用の取り外し可能なパネルが6個のプラスねじで固定されている。これらのプラスねじには固定具が付けられ、パネルから完全に抜け落ちることがない。つまり、プラスねじを紛失する恐れはない。パネルはさらにプラスチック製の留め金で抑えられている。ただ、レビューに使用した実機ではこの留め金が非常に外しづらかった。端の部分を取り外すために、プラスチック製のてこを使って、ThinkPad P51の後方から前方に向けて少しずつ動かす必要があった。
底面の取り外し可能なパネルを外すと、ストレージ用の2つのM.2 Type-2280(80ミリ)スロット、2.5インチベイ、メモリ用の2つのDIMMスロットにアクセスできる。残りの2つのDIMMスロットはキーボードの底面に配置されている。レビューに使用したThinkPad P51は、筐体底面の両DIMMスロットと、M.2スロットの1つが使用済みであることが確認できる。
入力端子と出力端子
薄型筐体であるが故に、ThinkPad P51の各種端子はそのほとんどが後側面と右側面に配置されている。
筐体の後側面には冷却ファンの通気口がある。さらに、USB Type-A 3.0端子が2基、イーサネット端子、Thunderbolt 3(USB Type-C)端子、HDMIビデオ出力、AC電源ジャックも用意されている。片方のUSB Type-A 3.0端子では、スリープモード状態のThinkPad P51に給電できる。
ThinkPad P51の手前の側面には何もない。状態を確認するインジケーターライトは、ディスプレイヒンジにストレージドライブの動作を示すライトが1つあるだけだ。これだけでも確認できるのは有難い。
右側面には、ヘッドフォン/マイク兼用オーディオジャック、2基のUSB Type-A 3.0端子、Mini DisplayPortビデオ出力、冷却ファンの通気口、Kensingtonセキュリティロックのスロットを搭載している。
筐体の左側面には後方に冷却ファンの通気口がある。興味深いことに、その隣にはもはや見掛けることがほとんどなくなったExpressCard/34スロットが配置されている。その下にはフルサイズのSDカードリーダーを搭載する。カードは完全に差し込むことができ、中途半端に突き出たりはしていない。左側面手前にはオプションのスマートカードリーダー用のスロットを確認できる。レビューで使用したThinkPad P51はこのオプションを実装していないため、このスロットは単純にふさがっている。
筐体の底面中央には、ドッキングステーション用の四角いコネクターがある。ただし、Lenovoの「ThinkPad Thunderbolt3 ドック」は筐体右側のThunderbolt 3端子に接続しても使用できる。
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