単一製品ではなく製品群としての特徴を把握
徹底比較:11社の中で「最も自社に合う」EMM製品ベンダーはどこだ?(3/4 ページ)
Microsoft
Microsoftは現在、ソフトウェアに関するスローガンとして、「モバイルファースト、クラウドファースト」を掲げている。このスローガンは、Windows PC、MacOS、Androidデバイスからアクセスできるツールスイート「Office 365」にも当てはまる。デバイス管理もセキュリティも、Microsoftにとって新しい分野ではない。同社の現在のデバイス管理ツールスイートは、「Microsoft Enterprise Mobility Suite」だ。このスイートは、ID管理機能を持つ「Azure Active Directory Premium」、攻撃を検知・分析する「Advanced Threat Analytics」、機密データ機能を持つ「Azure Rights Management」と「Microsoft Intune」で構成されている。Intuneは、MDM、MAM、構成管理機能を提供するコアツール群を単体で備えており、Office 365のモバイルアプリ管理に特に重点が置かれている。
Intuneはクラウドのみで動作する製品であり、急速に成熟が進み、他の市販製品と競合できるほどになっている。最近ではAndroidエンタープライズにも対応している。
MicrosoftのEMMツールは、Office 365などMicrosoftのクラウドサービスに大きく依存している企業に適している。
MobileIron
MobileIronの「MobileIron」は、EMM市場で数少ないスタンドアロン製品の1つだ。MobileIronのEMMツールセットは強力で、安定性やスケーラビリティの提供に加え、Android for Work(現Androidエンタープライズ)のような新技術の採用で実績がある。
MobileIronはオンプレミスプロバイダーとしてスタートし、2012年にクラウドソフトウェアをリリースした。米電気通信事業者のVerizonやAT&Tのような企業がMobileIronと提携している。
MobileIronの弱点は、同社の業務用アプリストア「Apps@Work」に起因する場合が多い。このアプリストアは競合他社のものより見劣りし、機能的に限られている。それでも、MobileIronは、BYOD(Bring your own device)プログラムを開始する企業にとって堅実な選択肢だ。使いやすく、展開しやすい。デバイス管理機能は間違いなく優れている。
SAP
SAPは、充実したユーザーエクスペリエンスの提供に向けて積極的な取り組みを行っており、それに沿った幅広いモバイルツールを提供している。例えば業務用アプリ群の「SAP Fiori」、その業務アプリを開発するツール群である「SAP Build.me」などだ。さらに、MDMツール「Afaria」も提供している。現行バージョンの「Afaria 7」は2012年にリリースされ、年間サポートの更新が継続されている。Afariaは、AndroidとiOSデバイスに対応したごく一般的なMDM製品となる。
Sophos
Sophosの「Sophos Mobile」は、中小企業に最適な製品だ。管理者はEMM製品をオンプレミスにもクラウドにも展開できる。これらの製品はエンドポイント保護、統合脅威管理(UTM)、VPN、Androidウイルス対策といった機能を提供する。
Sophos Mobileの主な強みは、デプロイや管理が簡単で、サポートが手厚いことだ。Sophosは中小企業をターゲットにしているが、同社の製品セットは5万のアクティブアカウントに対応できるスケーラビリティを備える。
Sophos Mobileは、拡張パラレルポートを備えるシステムを持ち、1つのEMMシステムに集約したいと考えている企業向けの堅実な製品だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
6
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
9
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
10
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー