AWS対Azure対Google対IBM(前編)
主要ベンダーのクラウドストレージサービス総まとめ(AWS編)
主要ベンダーのクラウドストレージサービスには当然ながら類似点と相違点がある。構築するシステムやアプリケーションによっては、その違いが致命的になることもある。各社の違いを理解しておこう。
2017~2018年期、収益上位4社のパブリッククラウドサービスプロバイダーは、
- 「Amazon Web Services」(AWS)
- 「Microsoft Azure」
- 「Google Cloud Platform」
- 「IBM Cloud」(旧「SoftLayer」)
だ。各社の市場シェアは、Amazonが50%、Microsoftが約10%、GoogleとIBMがそれぞれ約3%を占めている。
これら4社は同じようなサービスを提供しているが、ハイブリッド運用など、一部の機能に違いがある。ストレージもクラウド運用にとって重要な要素だ。ここではクラウドストレージサービスに注目してその主な違いを紹介する。
クラウドストレージサービスの違い
クラウドプロバイダー大手4社には、ストレージサービスに関して類似点が幾つかある。
例えば、各社はいずれもオブジェクトストレージプラットフォームを提供している。このプラットフォームには、プロバイダーのクラウドまたは顧客のデータセンターからアクセスできる。ファイルストレージも各社が提供しているが、GoogleのファイルストレージにはGoogleのコンピューティングインスタンスからしかアクセスできない。
ブロックストレージも各社が提供している。ブロックストレージにアクセスできるのは一般に、各プロバイダーのクラウドで動作するアプリケーションや仮想マシン(VM)に限定される。
ただし、利用可能なストレージサービスの範囲を考えると大きな違いが生まれる。
Amazonが恐らく最も進んでいる。同社が提供するサービスは、オブジェクトストレージ、ブロックストレージ、ファイルストレージの全てに対応する。加えて、アーカイブや磁気テープの代替を目的として長期にわたって利用することを前提としたコールドストレージ「Amazon Glacier」も提供する。
プロバイダーが提供するストレージサービスの全てが、そのプロバイダーのブランドで提供されているわけではない。クラウドで自社製品のイテレーションを利用可能にしているDell EMCやNetAppのようなサードパーティーのストレージオプションも利用できるようになっている。この点でもAmazonが最も多くのオプションを提供している。
構築しようとしているものによっては、そのプロバイダーで使える製品とサービスの範囲が重要になることがある。そのため、選択肢の多さがプロバイダー選択の大きな決め手になる可能性がある。特にマルチクラウド運用のように複雑な問題ではその傾向が強い。Amazonが生み出した「Amazon Simple Storage Service」(S3)は、デファクトスタンダードのクラウドオブジェクトストレージプロトコルになっている。
コンプライアンスの点では、全てのプロバイダーのストレージサービスはPCI DSS、HIPAA(訳注)、欧州連合(EU)の規制など、米国とヨーロッパの主な規制の枠組みを満たす必要がある。
訳注:Health Insurance Portability and Accountability Act:米国における医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令。
プロバイダーの選択に影響する可能性があるその他の要因に、地理的な可用性がある。Amazonは55カ所の「アベイラビリティーゾーン」を用意し、ある地域のデータセンターをグループにまとめて障害回復力を高めている。これに対し、Azureは52カ所の「リージョン」、Googleは49カ所の「ゾーン」を用意している。
Amazon
続きを読むには、[続きを読む]ボタンを押して
会員登録あるいはログインしてください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Computer Weekly日本語版
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
9
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー