ITが支えた“史上初”のブラックホール観測【後編】

ヘリウム封入HDDを採用、生データは保護しない――ブラックホール初観測の裏側

膨大なデータが発生するブラックホール観測を支えたのは1000台のHDDだった。データの保存や処理、保護のコスト効率を高めるために観測チームが取った手段は、合理的な判断に基づく。

 巨大ブラックホールの観測を目指した「イベント・ホライズン・テレスコープ」(EHT)のプロジェクトチームは、電波望遠鏡(光ではなく電波を観測する望遠鏡)で得た電波信号データの記録と分析のために、クラウドではなく従来型の手法を採用した。本稿は、EHTが採用したHDDとは何か、データバックアップをどのようにして実現したのかについて紹介する。

過酷な環境に耐えた「ヘリウム封入HDD」

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ITが支えた“史上初”のブラックホール観測

世界初のブラックホール観測。その成功には、P(ペタ)B級の電波信号のデータを捉え、保存・処理し、バックアップする手段が必要だった。それはどのようなものだったのか。

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