Google Cloud Platformのメインフレーム戦略【中編】
Googleが「メインフレーム」からのクラウド移行に目を付けた納得の理由
Googleはメインフレームからクラウドへの移行を手掛けるCornerstone Technologyを買収した。背景には何があるのか。
Googleは2020年2月、メインフレームで実行しているアプリケーションのパブリッククラウドへの移行を専門とするCornerstone Technologyを買収した。IaaS(Infrastructure as a Service)市場で、GoogleはAmazon Web ServicesとMicrosoftに後れを取り、第3位に位置する。競合ベンダーとの差異化を図るために、Googleはアプリケーションを同社のパブリッククラウド「Google Cloud Platform」(GCP)に移行する手段を充実させている。
前編「Googleが買収したCornerstoneとは? メインフレームアプリをクラウドへ」に続く中編となる本稿は、今回の買収におけるGoogleの狙いを整理する。
なぜGoogleがメインフレームからの移行に注目するのか
クラウドがIBMのメインフレーム「IBM Z」に完全に取って代わるというのは言い過ぎだろう。ただし「現在メインフレームで稼働するアプリケーションを、より拡張性の高いインフラに移行することに関心のある一部のユーザー企業をGoogleが引き込む可能性はある」とキング氏は話す。
今回の買収は、大規模企業の顧客を増やすというGoogleのGoogle Cloud部門CEO、トーマス・キュリアン氏の計画を反映している。この方針に関連する動きには、長年SAPでセールスチーフを務めたロバート・エンスリン氏の雇用や特定業種への積極的な営業、法人向けサポートサービス「プレミアムサポート」の提供開始などがある。
メインフレームのアプリケ―ションを最新のインフラに移植する「レガシーマイグレーション」は早急な決定には適していないと、産業特化型ソフトウェア開発会社Constellation Softwareでアナリストを務めるオルガー・ミューラー氏は話す。メインフレームアプリケーションは企業にとって必要不可欠であることが少なくないからだ。メインフレームからクラウドへの移行サービスの役割は「ユーザー企業が既に利用しているIT資産を保護しつつ、クラウドでの次世代アプリケーションへの移行に取り組みやすくすることだ」とミューラー氏は説明する。
例えばメインフレームで使っていた古い顧客取引コードを組み込んだ新しい顧客対応アプリケーションを作成し、そのアプリケーションの機能をパブリッククラウドで強化するといったことが、Googleの役割になるだろう。
後編は、メインフレームのベンダーであるIBMの対クラウド戦略を詳しく説明する。
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