AWSからAzure、GCPに移る際にも役立つ クラウド移行術3つのトレンド目的に合った手法の選び方

オンプレミスからクラウド、またはクラウドからクラウドへのデータとシステムの移行手法は多様化している。クラウド移行の3つのトレンドと、安全な移行のための検討事項を説明する。

2019年12月09日 05時00分 公開
[Sara GrierTechTarget]

 Amazon Web Services(AWS)の同名サービスやMicrosoftの「Microsoft Azure」、Google「Google Cloud Platform」(GCP)など、各社クラウドへのシステムの移行手法は多様化している。本稿では「オンプレミスからクラウドへの移行」「クラウド間の移行」「サーバレスアプリケーションの移行」という3つのトレンドを踏まえ、移行時の留意点を説明する。

トレンド1.オンプレミスからクラウドへの移行

 クラウドが成長するにつれ、オンプレミスのデータセンターからクラウドにデータを移行する企業が増える可能性がある。移行方法には、データの転送にネットワークを使う「オンライン移行」と、ハードウェアを利用する「オフライン移行」という2つの選択肢がある。

 オンライン移行は、データの移行にインターネットまたは専用の回線を使用するため、データ転送にかかる時間は回線のデータ伝送速度やデータ通信容量の影響を受ける。小規模なデータセットを移行する企業は、オンライン移行を選択する傾向がある。

 利用できるツールがオフライン移行と比べて多様なことが、オンライン移行の特徴だ。クラウドベンダーやサードパーティーベンダーが提供するパフォーマンス評価ツール、コスト計算ツール、自動化ツールなどのツールが利用できる。クラウドベンダーが提供するツールもあれば、サードパーティーベンダーのツールもある。中には複数のクラウドサービスで利用できるサードパーティー製ツールもある。

 オフライン移行では、自社のデータセンターとクラウドベンダーのデータセンター間でデータを持ち運ぶために、物理デバイスを使用する。ユーザー企業は、クラウドベンダーが提供する専用のデバイスを利用しなければならないという制約が課される。データ移行にかけられる時間が限られている場合や、大量のデータを移行する必要がある場合は、オフライン移行が適している。

 適切な方法を選択するには、以下の3つの観点から検討する必要がある。

  • 移行するデータ量
  • データ移行にかけられる時間
  • 利用できるネットワークのセキュリティ

トレンド2.クラウド間の移行

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...