Google「Bare Metal Solution」とAWS、Microsoft、IBMのベアメタルの違いは?活性化するベアメタルクラウド市場

Googleのベアメタルクラウド「Bare Metal Solution」は、高パフォーマンスのハードウェアが必要な企業の関心を集めそうだ。競合サービスとの比較を通じて、同サービスの特徴を説明する。

2020年01月29日 05時00分 公開
[Chris KanaracusTechTarget]

 Googleは、高パフォーマンスのITインフラを必要とする企業向けに、物理サーバをクラウドに近い使い勝手で利用できるベアメタルクラウドの「Bare Metal Solution」を提供開始した。調査会社IDCのアナリスト、ディーパック・モハン氏は「ベアメタルクラウドをGoogleが重視していることは明らかだ」と述べる。

 2019年11月にGoogleは、各種クラウドでVMware製品を構築・運用するマネージドサービスを提供するCloudSimpleを買収した。モハン氏は、これによりGoogleが同社のクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)でVMware製品を利用できる環境を確保したと指摘する。

 IBMとAmazon Web Services(AWS)、Microsoftは各社が提供するベアメタルクラウドで、VMwareのハイパーバイザー「VMware ESXi」を利用できるようにしている。GoogleのBare Metal SolutionはCloudSimpleのマネージドサービスを活用したサービスになると、モハン氏は推測する。

 ユーザー企業は通常のクラウドから、ハードウェアを専有するベアメタルクラウドに移行すれば、同じ仮想環境を共有する複数のユーザー企業間で仮想マシン(VM)のリソースを取り合う「うるさい隣人」問題を回避でき、パフォーマンス低下の心配も軽減できる。GoogleはBare Metal Solutionについて、機械学習やリアルタイム分析、ゲーム、グラフィカルレンダリングなどの用途への利用を見込んでいる。

Bare Metal Solutionと競合サービスの違い

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

在任期間は短くても将来は明るい? データが示すCMO職のさらなる出世の可能性
CMOの約3分の2はポジションを離れた後、社内で昇進するか、他のブランドで同等またはより...

news094.jpg

「押し付けがましい広告」が配信されたとき、消費者はどう感じるか
消費者は個人データに依存した広告よりも、記事などのコンテンツの文脈に沿っている広告...

news074.jpg

SNS発信のベストな時間帯(2025年版) InstagramとFacebook、TikTokでどう違う?
Hootsuiteが2025年版のソーシャルメディア最適投稿時間を公開。各プラットフォームごとの...