人工知能(AI)技術を活用する際、まず選択肢になるのが「パブリックAI」と「プライベートAI」だ。安全かつ適正なコストで導入と運用をするには、どのようなポイントを押さえるべきなのか。そのこつを解説する。
人工知能(AI)技術のビジネス活用を推進する際にユーザー組織が考えなければならないのは、そのインフラをどう構築するかだ。インフラに応じて、大きく「パブリックAI」と「プライベートAI」の2つに分けることができる。両者のメリットとデメリットは何か。導入する際には何に注意すればよいのか。AI活用とインフラ構築のためのポイントをまとめた。
パブリックAIは、クラウドベンダーのインフラで運用され、複数の組織がアクセスして利用する。パブリックAIでは、多種多様なソースから情報を取得して分析するので、強力で汎用(はんよう)的なAI機能が提供される。しかしパブリックAIにはデメリットもある。セキュリティとプライバシーを巡る懸念だ。
一方のプライベートAIは、特定の組織のために構築されたインフラで運用され、使用するのはその組織に限定される。プライベートAIは専用のインフラを使用するだけではなく、AI機能もユーザー組織のニーズに合わせて調整されている。AIモデルが何をどう学習するかは、ユーザー組織が決める。プライベートAIのインフラは、クラウドインフラとオンプレミスインフラの両方が考えられる。プライベートAIでは、パブリックAIのデメリットであるセキュリティとプライバシーを巡る懸念を軽減できる。
以下で、プライベートAIのメリットとデメリットを詳しく見てみよう。
AIインフラは大きな進歩を遂げている。ハードウェアの費用は依然として高額になるが、ソフトウェアは入手しやすくなった。プライベートAIに関しては、まずは大企業が導入すると予測されるが、試験導入を含め、徐々に中堅・中小企業にも広がる可能性がある。
プライベートAIとパブリックAI双方のメリットを活用する「ハイブリッドAI」という選択肢もある。ハイブリッドAIとは、プライベートAIの特定機能を利用しながら、パブリックAIの併用によってインフラ構築への投資を抑えられるアプローチだ。ハイブリッドAIの導入に当たり、以下がポイントになる。
米国Informa TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...