無線ネットワーク主要4種を比較
いまさら聞けない「無線LAN」「無線MAN」「無線PAN」「無線WAN」の基本的な違い
無線ネットワークには「無線LAN」「無線MAN」「無線PAN」「無線WAN」の4種類があり、それぞれ用途が異なる。何が違うのか。
無線技術を利用して、インターネットなど各種ネットワークへの接続を実現する「無線ネットワーク」。主な無線ネットワークは以下の4種類であり、それぞれに役割がある。無線ネットワークの種類と、それぞれの機器要件や接続要件を確認しておこう。
- 無線LAN(LAN:ローカルエリアネットワーク)
- 無線MAN(MAN:メトロポリタンエリアネットワーク)
- 無線PAN(PAN:パーソナルエリアネットワーク)
- 無線WAN(WAN:ワイドエリアネットワーク)
併せて読みたいお薦め記事
無線LANの基礎知識
- いまさら聞けない「無線LAN」「Wi-Fi」の違いとは? 混同してはいけない理由
- いまさら聞けない「無線LANアクセスポイント」「無線LANルーター」の違いとは
- 在宅勤務では「有線LAN」と「無線LAN」のどちらを選ぶべきか?
「Wi-Fi 6」(IEEE 802.11ax)の可能性と限界
1.無線LAN
無線LANは、建物内や敷地内にいる人を対象とした無線ネットワークだ。当初はオフィスや家庭で使用されていたが、今では店舗やレストランでも使用されるようになった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の影響で従業員や教員が自宅で仕事や授業をするようになり、家庭における無線LANの業務利用が広がった。
家庭内の無線LANは主にインターネットへの接続を目的としており、総じてシンプルな構成になっている。家庭内無線LANのユーザーは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)の回線にモデムを接続し、そのモデムに無線LANルーターを接続する。無線LANルーターはモデムとの間でデータをやりとりする他、「IEEE 802.11」などの無線LAN規格に準拠したプロトコルを使って、PCやスマートフォンといったクライアントデバイスとデータをやりとりする。
オフィス内の無線LANはこれより複雑だ。無線LANアクセスポイント(AP)を天井に設置し、それぞれのAPが周囲のクライアントデバイスとデータをやりとりする。広いオフィスの場合は複数のAPが必要になり、それぞれが有線で接続するスイッチを介してオフィスのバックボーンネットワークに接続する。
2.無線MAN
都市に敷設された無線ネットワークである無線MANは、オフィスや住宅の外にいる人を主な対象とした無線ネットワークだ。無線MANは基本的には無線LANと同じだが、オフィスや家庭より広い範囲をカバーする。無線MANのAPの主な設置場所は、対象エリアの建物の外壁や電柱だ。これらのAPは有線でネットワークに接続し、データをエリア内にあるクライアントデバイスに送信する。クライアントデバイスは近くのAPに接続し、そこから目的の接続先につながる。
3.無線PAN
無線PANは「Bluetooth」「ZigBee」などの近距離無線通信規格のプロトコルを使用した無線ネットワークだ。100メートルに満たない、比較的短い距離を対象としたデータ通信を実現する。Bluetoothは、イヤフォンとスマートフォンを接続してハンズフリー通話を可能にしたり、モバイルデバイス間のデータの送受信に使用したりする。ZigBeeはIoT(モノのインターネット)デバイスと「IoTゲートウェイ」とのデータのやりとりに使用されている。IoTゲートウェイは、IoTデバイスとサーバ間のデータ送受信を中継する装置だ。赤外線を使った無線PANの使用は、テレビとリモコンなど至近距離の通信に限定される。
近距離無線通信の分野では、新技術の開発が活発だ。新技術によってデータ転送速度は向上し、通信範囲も広がっている。
4.無線WAN
無線WANは携帯電話回線を使用する無線ネットワークであり、無線LANや無線MANより広い範囲の人が利用できるネットワーク接続手段だ。無線WANのユーザーは、他の無線WANユーザーまたは有線電話回線ユーザーと通話できる。無線WANを使用してインターネットに接続し、WebサイトやWebアプリケーションを利用することも可能だ。
主要な携帯電話通信事業者は、米国その他の主要国の全域に基地局を整備している。クライアントデバイスは近くの基地局に接続し、そこから直接、または別の基地局を介してインターネットに接続する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] 「結局、一部の人しか使わない」 AI活用が業務に定着しない根本的な理由
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
人間のせいでAIエージェントの生産性が上がらない
-
4
AI導入後に発覚する「社内文書を読めない」問題 情シスは何を直せばいい?
-
5
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
6
BMWも導入 78兆円市場に化ける「フィジカルAI」の衝撃
-
7
個人の業務効率化で終わる企業の盲点 AIで成果を出す「上位6%」の手法
-
8
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
9
【基本情報技術者試験】なぜ複数アプリが同時に動く? OSの「マルチタスク」の仕組み
-
10
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー