嫌われない「顧客満足度調査」の作り方【第2回】
顧客満足度調査の「定量的設問」には「定性的設問」を添えるべき“納得の理由”
顧客満足度調査は、うまくいけば企業に有益な情報をもたらす。だが調査の実施が目的になり、本来の価値を引き出せていない企業もある。効果的な調査をするために、まずは何から始めればよいのか。
連載第1回「『顧客満足度調査』はなぜ嫌われるのか それでもなぜやる意味があるのか」は、企業が自社や自社製品/サービスの顧客に対して顧客満足度調査を実施する際の課題と意義を整理した。本稿は、企業が顧客満足度調査の実施前に準備をしておくべき、従業員教育と設問作りのヒントを解説する。
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企業はさまざまな形態の調査を実施して顧客の意見を収集できる。特定のブランドと接点があった顧客への電話によるアンケート調査、調査対象者を絞ったWebサイトにおけるアンケート調査、メールを用いたアンケート調査、ソーシャルメディアなどでの口コミの収集などだ。一般的にカスタマーエクスペリエンス(CX:顧客経験価値)に関する調査は、アンケート調査の形態を取る。
ソフトウェア企業でCX関連のシニアディレクターを務め、米国のCX専門家団体CXPA(Customer Experience Professional Association)の認定専門家でもあるムーサー・ハンハン氏は、アンケート形式の顧客満足度調査について「収集した意見の活用方法を事前に検討しておくことが重要だ」と語る。
アンケート調査の実施そのものを目的にすることは望ましくない。経営層は、最適な状態でアンケート調査を実施できるように留意しなければならない。ここからは、アンケート形式の顧客満足度調査を適切に策定して実施するためのヒントを紹介する。
ヒント1.従業員を教育する
「経営層は顧客満足度調査を実施する前に、従業員の教育をする必要がある」。オンラインアンケートツールを提供するQualtricsの調査機関XM Instituteで、シニアプリンシパルアナリストを務めるエイミー・ルーカス氏はこう話す。
顧客満足度調査の実施前に、経営層は従業員に期待することと、自社ブランドで実現したいCXを従業員に伝える必要があるとルーカス氏は指摘する。経営層は事がうまく運んだときには従業員を称賛して承認し、計画通りに進まなかったときには問題がどこにあるかを特定すべきだという。
ルーカス氏は経営層に対して「顧客の意見を受け取ることに、従業員が恐れを抱かないようにすることが大切だ」と話す。同氏によると経営層に必要なのは、顧客から意見を集めるツールを従業員に提供することだ。
ヒント2.定量的な設問と定性的な設問を組み合わせる
顧客満足度調査に、顧客に数字で評価をしてもらう定量的な設問を設けることに問題はない。ただし定量的な設問の後には、顧客が回答を選んだ理由を説明できる自由回答形式の設問など、定性的な設問を設けることも重要だ。
以下に定量的な設問と定性的な設問の例を紹介する。
定量的な設問の例
問1.当レストランでお客さまが注文された料理の味はいかがでしたか。
1.まずかった
2.あまりおいしくなかった
3.普通だった
4.まあまあおいしかった
5.おいしかった
定性的な設問の例
問2.問1の回答を選ばれた理由は何ですか。料理の味、温度、量について簡単な説明を交えてお答えください。(自由回答)
定量的な設問の後に定性的な設問を設けると、顧客はCXについて自由に情報を提供できるため、企業は有効な意見を収集しやすくなる。定性的なデータは、企業がどこにどのような問題があるかを把握するのに役立つ。
次回も引き続き、設問作りのヒントを複数紹介する。
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