経営幹部をうなずかせるCX戦略の伝え方【前編】
「CX」投資を経営幹部に納得させるには? まずは「事実と数字の整理」から
カスタマーエクスペリエンス(CX)戦略について経営幹部の賛同と投資サポートを得るために、CX推進担当者はどのような行動を取ればよいのか。経営幹部へのプレゼンテーションの際に考慮が必要な要素を解説する。
カスタマーエクスペリエンス(CX)戦略について、CEO(最高経営責任者)やCFO(最高財務責任者)、CMO(最高マーケティング責任者)といった経営幹部の賛同や投資サポートを得ることが難しいと考えるCX推進担当者は少なくない。どのようにアプローチをすれば、経営幹部からの理解が得られるのか。
併せて読みたいお薦め記事
カスタマーエクスペリエンス関連の注目トピック
- Netflixがカスタマーエクスペリエンス向上に利用する「感情分析」とは
- 三井住友海上は「自動機械学習」(AutoML)で最適なCXをどう実現したか
- EC急成長を“コロナ特需”で終わらせないために「CX」が重要な理由
経営幹部に情報や要望をどう伝えるか
米国のテレビ番組『Shark Tank』(シャークタンク)をご存じだろうか 。複数のリッチな投資家が出演し、ビジネス拡大のための資金を求める起業家からの売り込みを聞くリアリティー番組だ。売り込みは、成功するケースも失敗するケースもある。さまざまな起業家、彼らが見つけたビジネスチャンス、そして彼らのアイデアに投資をする“サメ”たち(同番組では投資家をサメと呼ぶ)の仕事における考え方に興味をそそられる。自らの経営状況を把握し、成功の実績があり、自社製品に真の情熱を持つ起業家は、うまく投資の話を取り付けているように見える。
筆者は「CX戦略に対して、経営幹部の賛同と投資を得られない」と嘆くCX推進担当者との対話にかなりの時間を費やしている。対話相手の何人かは、CX戦略を実行するための投資を経営者に拒否されたことに対する失望と欲求不満をぶちまける。ここで言う「投資」とは、IT製品やサービスに限らず、顧客情報の収集、分析、報告を担当するスタッフなどを含む幅広い資産について言及している。
投資対象には、顧客対応や業務プロセスを改善するためのリソース、調査ツールなどを含む。IT製品/サービスは、企業全体でエンドツーエンドのCX戦略を実行するときに使うツールの一つにすぎない。
CX戦略は、組織内の全ての機能と部門にまたがって統合的に実行する必要がある。四半期ごとのプログラムや月次のスローガンとして設計するものではない。企業がCXについてよくかみ砕き体感しなければ、その価値をどれほど強く信じていても、投資効果は意図した結果をはるかに下回ることになる。
経営幹部へCX投資の必要性を訴える際、CX推進担当者は何に配慮すればよいのだろうか。CX推進担当者が経営幹部に対してプレゼンテーションをする際に考えるべき基本的な要素は6つある。本稿はそのうち2つを紹介する。
要素1 .事実と数字を整理して、明確に提示する
経営幹部は、投資の裏付けとして十分な詳細情報を備えた数字を確認することに慣れている。事実と数字を整理し、明確に提示し、誤りや脱落がないようにすることは、投資を受けるための効果的な第一歩だ。資本プロジェクトへの投資を要請するとき、詳細な正味現在価値(将来的なキャッシュフローを現在の価値に換算した金額)を提示せずに数百万ドルを要求することはあり得ない。CX投資に対しても同じことが言える。
要素2.戦略に合わせた製品選定をする
前述の通り、何に投資するかはCX戦略に合わせて考える必要がある。新しい製品やサービスが心底魅力的に思えても、戦略に沿っていない限り、目標達成を助ける効果はあまり出ないだろう。組織に戦略が欠落しているのなら、投資を提案するタイミングを再考すべきだ。
後編「『CX』投資の勘所とは 『理由なき投資』『ツールだけ投資』が駄目な理由」は、残る4つの要素を解説する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握 -
製品資料
[株式会社マクニカ] 「脆弱性総まとめ」解説 被害事例から考える必須の対策ポイント -
製品資料
[Splunk Services Japan合同会社] サイバー脅威「トップ50」完全解説ガイド、新たな攻撃手法に対抗するには -
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」完全ガイドブック:メリットから資格取得のポイントまで -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] はじめての「自治体/官公庁入札」 必要な知識がすぐに学べる入門ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
2
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
AI基盤は本当に「オンプレ回帰」する? Broadcomの言い分と企業の本音
-
5
「技術屋」で終わらないために 情シスが今取るべき認定資格5選
-
6
「世界一給与にハングリー」な日本のエンジニアが“雇用の安定”を求める理由
-
7
「Linuxサーバの長期運用とRed Hat Enterprise Linux」に関するアンケート
-
8
「IoT通信環境の構築・運用」に関するアンケート
-
9
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
10
ISMSの“コンサル丸投げ”が招く数千万円の無駄 NTTドコモビジネスの脱出劇
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー