嫌われない「顧客満足度調査」の作り方【第1回】
「顧客満足度調査」はなぜ嫌われるのか それでもなぜやる意味があるのか
顧客満足度調査はさまざまな課題を抱えており、「将来的になくなる」と話す専門家もいる。一方で顧客満足度調査の意味は変わらないとの声もある。どういうことなのか。顧客満足度調査の課題と可能性を再考する。
「顧客満足度調査」は、企業が自社や自社製品/サービスの顧客から、自社に関する情報を集める効果的な手段だ。ただし、それは企業が適切に顧客満足度調査を実施した場合に限られる。「企業は概して顧客満足度調査の目的を見失っている」と専門家は指摘する。その結果、顧客がうんざりする内容の顧客満足度調査がはびこっているのが実情だ。
「顧客満足度調査」はなぜ嫌われ、なぜ必要なのか
併せて読みたいお薦め記事
カスタマーエクスペリエンス関連の注目トピック
- EC急成長を“コロナ特需”で終わらせないために「CX」が重要な理由
- 「CX」投資の勘所とは 「理由なき投資」「ツールだけ投資」が駄目な理由
- 「CX」投資を経営幹部に納得させるには? まずは「事実と数字の整理」から
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス過去記事
「2026年までに顧客満足度調査は姿を消すだろう」と、ソフトウェア企業でカスタマーエクスペリエンス(CX:顧客経験価値)関連のシニアディレクターを務め、米国のCX専門家団体CXPA(Customer Experience Professional Association)の認定専門家でもあるムーサー・ハンハン氏は語る。「残るとしても、少なくとも現在とは異なる形態になる」(ハンハン氏)
顧客満足度調査が顧客からの不評を買うのは、回数が多過ぎる、回答に時間がかかる、不要な質問が含まれるといった理由がある。企業が顧客満足度調査を実施しても、集めた意見から分かる課題に対処しなかったり、顧客が特定の回答を選んだ理由を尋ねることなく定量的なデータのみを集めていたりすることも問題だ。
企業が本来の目的に立ち返れば、顧客満足度調査がしばらく存続する可能性がある。オンラインアンケートツールを提供するQualtricsの調査機関XM Instituteでシニアプリンシパルアナリストを務めるエイミー・ルーカス氏は「必要なのは顧客満足度調査を適切に実施できるようになることだけだ」と語る。
「顧客満足度調査がしっかりと作りこまれていれば、企業は自社の取り組みの是非について顧客から直接意見を集めることができる」。調査会社Constellation Researchでバイスプレジデントとプリンシパルアナリストを兼務するニコール・フランス氏はこう話す。
次のような理由から、顧客満足度調査はCX向上のための重要な指標になる。
- 企業は顧客満足度を基に、顧客の信頼度や愛着度を測ることができる。
- 顧客満足度が高ければ顧客離れは少なくなる。新たに顧客を獲得するよりも既存の顧客をつなぎとめておく方が、コスト効率が高い。
- 満足度の高い顧客が増えれば、否定的な評価は少なくなる傾向がある。
- 既存の顧客をつなぎとめてプラスの評価が得られる状態を継続的に維持できれば、マーケティングコストが徐々に減少する可能性がある。
次回は、顧客満足度調査の適切な活用方法を紹介する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
市場調査・トレンド
[AvePoint Japan株式会社] SCS評価制度の死角は“SaaSの中” クラウド標準機能では届かない領域とは? -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] 5分で分かる、「オープンソースCMS」比較ガイド -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] 1つのアプリを各国で運用 多言語モバイルアプリを簡単に開発・導入できる方法 -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] 複雑化するKubernetes運用、VMとコンテナの二重管理を解消する方法は? -
市場調査・トレンド
[アルプス システム インテグレーション株式会社] 急増する高度なフィッシング詐欺 先回りしてブロックするには何が必要?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHPはそもそも必要か? 脆弱性で問われる自社サイト安全性と保守負担のバランス
-
2
Microsoft 365導入後も稟議は「Excelをメールで回覧」 承認が止まる理由
-
3
米国防総省で300万人分の個人情報が流出 その「意外な原因」と教訓
-
4
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
5
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
6
金融・通信で情報漏えいが続出 IPAとJPCERT/CCが情シスに求める緊急点検
-
7
「有線LAN環境」に関するアンケート
-
8
京王電鉄・東京メトロの被害から学ぶ境界防衛 ITの侵害はどこまで波及するか
-
9
「業務PC/ワークステーション」に関するアンケート
-
10
「セキュリティ運用と侵入後の初動防御」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
5
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
6
「EDR」選定ガイド:比較・検討フェーズで整理すべきポイントを解説
-
7
10G回線の真価をフルに享受するには? 導入前にチェックしたいポイント
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
MDMだけでは防げない? Appleデバイスに潜む5つのセキュリティギャップ
-
10
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー