AIの価値【後編】

AIを効果的に利用した2つの成功事例

AI導入の最も重要なポイントは「AIでなければできない」ことにAIを使うことだ。「AI導入」が目的ではなく手段であることを見失わなかった2つの事例を紹介する。

 前編(多くの企業が失敗している「AIの収益化」を成功させる方法)では、企業のAI導入の現状とAIから財政上の利益を得るための方法を紹介した。後編では、AIを利益に結び付けた2つの事例を紹介する。

事例:Virgin Hyperloop

 AIがなければ、Virgin Hyperloopは新しいハイパーループベースの交通システムを設計することも、投資家から新たに資金を集めるための根拠を示すこともできなかっただろうと話すのは、同社のジェローム・ウェイ氏(機械インテリジェンスおよび分析部門シニアディレクター)だ。

 ハイパーループは、既に驚異的な速度を誇る磁気浮上(マグレブ)鉄道をベースに、真空の管の中を移動させることによってさらに高速化するというものだ。Virgin Hyperloopは2020年11月にこの技術を利用した初の有人試験運転を実施した。このときは2人の従業員を乗せ、全長500メートルの試験走路を15秒で移動した。その過程で時速107マイル(約172キロ)に達している。

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