「未知に備える」力を磨く【前編】
危機に強い企業の秘訣は「組織レジリエンス」 話題の概念の“つかみどころ”は
先行きが不透明な激変の時代。企業はさまざまな危機に備え、いち早くビジネスを通常に戻すための回復力が問われる。欠かせないのは組織としての結束力だ。企業が関心を寄せる「組織レジリエンス」の実態に迫る。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)やサイバー攻撃など、企業はさまざまな危機にさらされている。危機から回復してビジネスを改めて軌道に乗せる力が問われる。キーワードは「組織レジリエンス」(Organizational Resilience)――。「回復力」を意味する「レジリエンス」から派生した概念だ。破壊的な出来事の影響を吸収し、いち早く通常のビジネスに戻るための“組織としての回復力”を指している。
3つの機関が定めたガイドラインと、組織レジリエンスへの具体策
併せて読みたいお薦め記事
注目の「オペレーショナルレジリエンス」とは
「レジリエンス」の知識を深めるには
組織レジリエンスを実現するには、企業は自社ビジネスを深く理解し、組織レジリエンスの基準に精通する必要がある。それを踏まえ、組織レジリエンスの枠組みを作り、機能するかどうかを検証しなければならない。
ASIS International、British Standards Institution(BSI、英国規格協会)、International Organization for Standardization(ISO、国際標準化機構)の3つの機関が組織レジリエンスのガイドラインを定めている。それぞれが公開している組織レジリエンスのガイドラインは下記の通りだ。
- ASIS SPC.1:2009, Organizational Resilience: Security, Preparedness, And Continuity Management Systems - Requirements With Guidance For Use(組織レジリエンス:セキュリティ、緊急事態準備、および継続マネジメントシステム――要求事項および利用の手引き)
- British Standard(BS)65000:2014 - Guidance on Organisational Resilience(組織の弾力性に関するガイダンス)
- ISO 22316:2017, Security and resilience - Organizational resilience - Principles and attributes(セキュリティおよびレジリエンス、組織のレジリエンス、原則および属性)
これら3つのガイドラインは、組織レジリエンスの基本コンセプトを定め、組織レジリエンスマネジメントのための指針を示す。組織レジリエンスを測定して改善につなげるための取り組みも盛り込んでいる。
危機に強い組織づくりへの第一歩は、組織レジリエンスの枠組みの確立だ。枠組みは下記の項目を軸にするとよい。
- 日頃のビジネスの管理
- リスク管理
- リーダーシップ
- 人間の行動
- 企業文化
- ビジネス戦略
組織レジリエンスの枠組みを確立するには、これらの項目を網羅してそれぞれを連携させることが重要だ。
後編は、組織レジリエンスを実現するためのPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを紹介する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー