持続可能性向上のためにIT部門が知っておくべきこと【後編】

これからの「企業価値」の話をしよう 投資家にも社員にも愛される企業とは

株主利益を最優先とする「株主資本主義」から、利害関係者全ての利益を追求する「ステークホルダー資本主義」へと、世の中の価値観が変わりつつある。この変化の中で重視すべきサステナビリティ向上のトレンドは。

 ビジネスにおける「持続可能性」(サステナビリティ)の重要度が増している。前編「AI万能論に警鐘も IDCに聞く、『サステナビリティ』向上に貢献するIT分野とは」に続き、サステナビリティ向上に関わる世界的なトレンドについて、調査会社IDCでグローバルサステナビリティリサーチリードを務めるビョルン・ステンゲル氏に話を聞いた。

“脱炭素”だけではない 水資源に関する注目度も上昇

―― 水資源の利用効率の問題は、企業のサステナビリティにどの程度影響すると見ていますか。

ステンゲル氏 温室効果ガスの排出量に注目が集まっているが、水資源の有効活用も重要で、企業が対処すべき新しい環境問題として認識されている。その理由は水不足と水使用量の増大が、環境や人に悪影響を及ぼしていることだ。水資源の利用が環境に与える影響は重要なトピックで、さまざまな利害関係者が関心を寄せている。

 これまで企業の水資源利用に監視の目を向けていたのは、擁護団体や世間、メディアだった。最近は投資家も、企業が水資源をどのように管理しているかに目を向けている。投資家は、企業が公開する水資源のデータに着目し、そうしたデータを企業の評価に織り込んでいる。

「ステークホルダー資本主義」で変わる、企業の評価基準

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