メールをセキュリティの弱点にしない【中編】
従業員が“ついやってしまうNG行動”を避けるためのメールセキュリティ対策5選
業務でメールを使い始めたばかりの従業員にオンボーディングを実施する場合、セキュリティ対策としてまず何から伝えればいいのか。本稿は、そのような場面で有用なメールセキュリティ対策を5つ紹介する。
業務でメールを使い始めたばかりの従業員にメールセキュリティ対策について共有する場合、まずどのような情報を伝えればいいのか。前編に続き、メールセキュリティを高めるための対策を5つ挙げる。特に従業員が注意すべき点を紹介する。
従業員が“ついやってしまうNG行動”の対策5選
併せて読みたいお薦め記事
連載:メールをセキュリティの弱点にしない
セキュリティによくある誤解
6.スパムメール対策を徹底する
メールセキュリティツールを使えば、スパムメールの受信をある程度は抑制できるものの、一定数は届いてしまう。スパムメールには、フィッシングメール(実在する組織を装うなどして機密情報を盗み出すためのメール)の他、悪意のあるリンクや添付ファイルを開くようエンドユーザーに促すスピアフィッシング、企業幹部を狙うホエーリング攻撃など、巧妙化した手法が含まれている。不審なメールは「開かない」「返信しない」「URLをクリックしない」「添付ファイルを開かない」ことが重要だ。
企業では、従業員が不審なメールかどうかを識別したり、不適切なURLのクリックや添付ファイルの開封を避けたりできるよう、セキュリティ分野の研修にフィッシング対策を含めることが一般的になっている。
7.添付ファイルに警戒する
メールを使ったサイバー攻撃は、不正なソースコードを埋め込んだ添付ファイルの送受信をトリガーに利用する傾向がある。メールセキュリティゲートウェイやアンチマルウェアソフトウェアを使えば、悪意のある送信元を検出したり、不審な添付ファイルをブロックしたりできる。ただし、信頼できる送信元を攻撃者が乗っ取り、添付ファイルを送る場合がある。
メールをスキャンするソフトウェアや、マルウェアをブロックするソフトウェアを使用していても、添付ファイルに警戒する必要がある。特に、実行ファイルの「.exe」やJavaの開発で利用するファイルをまとめたファイルの「.jar」、MicrosoftのOS「Windows」用のソフトウェアインストーラー「Windows Installer」の「.msi」など、実行可能なファイルに関連する拡張子の添付ファイルを開く際は細心の注意が必要だ。
Wordファイルやスプレッドシート、PDFファイルに悪意のあるソースコードが含まれている場合もあるため、さまざまな種類の添付ファイルに注意する。アンチマルウェア用のソフトウェアを使って添付ファイルをスキャンしたり、添付ファイルを開封したりしないようにするのが有効だ。
8.URLをクリックしない
メールに記載されているURLをクリックした際に、表示とは異なるドメインにリダイレクト(別のURLに転送)されることがある。例えば、www.amazon.comのような認知度の高いドメイン名をクリックしたはずが、悪意のある別のドメインに誘導される場合がある。
URLに問題がないかどうかを確認する場合は、マウスポインタをURL上に置いて、正しいリンク先が表示されていることを確認する。ただし、この情報が偽装されている場合もある。メールセキュリティソフトを使えばこうした偽装を検出できる可能性があるが、不審に思った場合はURLをクリックせず、Webブラウザで直接ドメインを入力することを推奨する。
9.業務用と個人用のメールを使い分ける
従業員が、業務用のメールアカウントを個人的な目的で利用する場合がある。しかし、業務用のメールアカウントに個人的なメールを混在させた場合、悪意のあるURLや添付ファイルを開くよう誘導するメールを受信する恐れがある。そのため、業務用のメールで個人のメールを送受信することを企業として禁止するのも一つの手だ。
その場合、企業のメールポリシーに、業務用のメールアカウントを使って許容される行為と制限される行為を明示しておく。
10.承認した業務用の端末でのみメールを閲覧できるようにする
私用の端末からメールを閲覧できるのは従業員にとって便利な一方、企業にとってはセキュリティ上のリスクとなり得る。適切なセキュリティ対策を実施していない端末でフィッシングメールを開いた場合、攻撃者が端末から認証情報や機密情報を盗み取る恐れがあるためだ。従業員には、企業が承認した端末からメールにアクセスするよう徹底すべきだ。
次回も引き続き、メールセキュリティを向上させるための取り組みを紹介する。
TechTarget.AIとは
TechTarget.AI編集部は生成AIなどのサービスを利用し、米国Informa TechTargetの記事を翻訳して国内向けにお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
TechTarget.AI
TechTarget.AI編集部は生成AIなどのサービスを利用し、米国TechTargetの記事を翻訳して国内向けにお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー