注目すべきネットワーク動向【後編】
「Wi-Fi 7」か「プライベート5G」か “次世代通信のわな”と決断の時
ハイブリッドワークやAR活用が加速する中、ネットワークの「遅さ」は現場の生産性を削ぐ致命傷となる。Wi-Fi 7、プライベート5G、そして6G。企業が採用すべき技術とは何か。
オフィス出勤とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークの定着やWeb会議の日常化、さらには拡張現実(AR)/仮想現実(VR)の活用――。企業ネットワークに求められる性能は、かつての想定を遥かに超えている。企業にとってネットワークが重いことは、ビジネスの停滞を招くリスクそのものだ。
こうした中、注目を集めているのが無線LAN規格「IEEE 802.11be」(Wi-Fi 7)や「プライベート5G」といった次世代通信技術だ。2026年以降のネットワーク戦略において、企業はどの技術を選択し、どう経営改善につなげるべきか。
既存ネットワークの限界を突破する「3つの選択肢」
プライベート5Gによる企業向け接続
光ファイバー通信は、速度やセキュリティ面で企業にさまざまな利点をもたらす。しかし、「5G」(第5世代移動体通信システム)を使用するプライベート5Gは、信頼性と費用対効果に優れた代替手段として考慮する価値がある。プライベート5Gは特に、物流拠点や遠隔地のオフィスなど、無線通信が求められる場所で有用な接続手段になる。
プライベート5Gの主なメリットは以下の通りだ。
- 迅速に拠点を展開できること
- 冗長性を確保できること
- 産業用制御システムや監視システム、ロボット、センサーなどを接続ができること
プライベート5Gには、スケーラビリティ(拡張性)導入スピード、管理コストの透明性といった利点もある。
Wi-Fi 7による企業LANの進化
LANの通信性能は、ハイブリッドワーク、AR/VRアプリケーションやコラボレーションツールの利用といったシーンにおいて不可欠だ。Wi-Fi 7は、複数の異なる周波数帯を同時に利用して通信速度の向上を図る仕組み「MLO」(Multi-Link Operation)を採用し、安定した接続を提供する。
MLOの利点には以下が含まれる。
- ユーザー体験の向上
- 通信の遅延や不安定さに起因するトラブルシューティングの削減
- 安定した接続による生産性の向上
2026年には、ビジネスのスピード感を重視する企業において、Wi-Fi 7の導入が広がるとみられる。Wi-Fi 7の導入を検討している企業は最適な結果を得るために、Wi-Fi 7の導入を通常のLAN更新サイクルに合わせる他、通信の密度が高い場所から導入を進めるとよい。
6Gへのロードマップ
「6G」(第6世代移動通信システム)は2026年1月現在、開発段階にある。超低遅延のネットワーク構築を実現できる技術として期待されている。企業は2026年、6Gの動きを見て、6Gの採用に向けた長期的な計画を立てることが重要だ。
新たなネットワーク技術導入のベストプラクティス
企業は新しいネットワーク技術を導入するとき、ベストプラクティスに従うことが大切だ。主なベストプラクティスには以下が含まれる。
- 個々の技術ではなく、ネットワークアーキテクチャ全体に焦点を当てる
- レジリエンス(回復力)、機敏性、コスト透明性の向上を重視する
- ネットワークへの投資をビジネス戦略と一致させる
- ネットワーク運用のための人材開発を怠らない
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