「リモートアクセスセキュリティ」成功企業の条件【前編】
リモートアクセスセキュリティの“勝ち組企業”を見分ける「SIPI」とは?
リモートアクセスのセキュリティ対策の“成功企業”を見分ける指標があるという。それは何なのか。調査会社Nemertes ResearchのCEOが説明する。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行に伴うテレワークの広がりにより、企業の技術職、中でもセキュリティ専門職が脚光を浴びている。テレワークを下支えするリモートアクセスのセキュリティ確保が、安全な業務遂行に不可欠になったからだ。その中でセキュリティプロセスやツール、技術が注目されるようになった。
一方でほとんどの企業は、セキュリティ部門が現状どのように組織されているのか、本来どのように組織されるべきなのかを見極めることができていない。どの部門がリモートアクセスのセキュリティに対して責任を持つのか、そして可能であれば、どの部門がリモートアクセスのセキュリティを管理「すべき」なのかを見極める必要がある。調査会社Nemertes ResearchのCEOであるジョナ・ティル・ジョンソン氏が同社の調査結果を基に、リモートアクセスのセキュリティの実態を解き明かす。(編集部)
セキュリティ対策の“勝ち組企業”を見分ける「SIPI」とは
Nemertes Researchは、重大なセキュリティ事案の割合を示す「SIPI」(Serious incident per incident:インシデント当たりの重大インシデント)という基準を定義した。従業員や顧客、経営に影響を及ぼした事案、あるいは捜査当局といった外部組織への通報を必要とした事案であれば「重大」インシデントだと見なす。SIPIが低いほど、セキュリティインシデントに占める重大インシデントが少なく、成功を収めているという解釈になる。
このほどNemertes Researchは、サイバーセキュリティに関する調査を実施した。当社は米国とカナダに拠点を置く企業157社を対象に、「SDP」(ソフトウェア定義境界)など「SASE」(Secure Access Service Edge)関連技術について掘り下げた。具体的には、SASE関連技術の選定や導入、運用を誰が担うのかを質問した。調査会社Gartnerが提唱したSASEとは、さまざまなシステムへの安全なアクセスを実現するためのセキュリティ機能やネットワーク機能を集約した製品のことだ。
調査の結果、SIPIが2%以下だった企業が、調査対象企業の21%を占めた。Nemertes Researchはこれらの企業を「成功グループ」として選び出し、成功グループの企業がしていることと、それ以外の企業がしていることがどう違うのかを調べた。
「セキュアなリモートアクセスを実現できているかどうか」は、客観的な評価が難しいと考え調査項目からは除いた。代わりにセキュアなリモートアクセスを実現する技術に目を向けた。Nemertes Researchが調べた技術の中で、セキュアなリモートアクセス実現のために最も使われていたのはSDPおよびSASEだった。
後編は、リモートアクセスのセキュリティ対策に関する成功グループの企業と、それ以外の企業の傾向の違いを取り上げる。
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変更履歴(2021年6月30日12時23分)
記事掲載当初、リードに「Nemertes ResearchのSEO」と記載していましたが、正しくは「Nemertes ResearchのCEO」です。おわびして訂正します。リードは修正済みです。
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