企業向けWi-Fiのヒント【第3回】
無線LANの「遅い」「つながらない」を生まないための“5つの鉄則”とは
企業向け無線LANの構築には幾つもの注意点がある。ユーザー企業の目線でどのような点に注意すればいいのか、基本的な内容を紹介する。
企業向けネットワークのコンサルティングを務める筆者が無線LANの注意点を解説する本連載。今回は、企業向け無線LANの業界で広く認められている基礎的なポイントを5つ紹介する。
「企業向け無線LAN」で守るべき“5つの鉄則”とは?
併せて読みたいお薦め記事
連載:企業向けWi-Fiのヒント
併せて読みたいお薦め記事
無線LAN改善のヒント
1.専門家に設計を依頼する
設計は無線LANの構築経験が豊富な専門家に依頼しよう。設計は、顧客のビジネス要件を理解することから始まる。ビジネス要件に応じて、設計者は以下の内容を調査する。
- 無線LANを利用する場所の範囲
- 接続するクライアントデバイスの数と種類
- アプリケーションのネットワーク使用パターン
天井裏にAPを設置したがる企業があるが、それは推奨ではない。配線とメンテナンスが難しくなる可能性があり、結果的にコストが高くなる恐れがあるためだ。
2.現地調査を省略しない
設計後、テスト用のAPを各所に配置し、現地で利用環境の調査をする必要がある。調査では一般的に、電波状況を確認するための測定器と、測定結果を表示するソフトウェアを使用して無線LANの干渉源や、壁や植物などにより電波がどの程度減衰するかを確認する。
テスト時にはエンドユーザーが業務時に利用するスペックの低いクライアントデバイスや、重要性の高いデバイスの動作を検証する。筆者の意見としては、4年以上前に購入したデバイスがある場合は、アップグレードを検討すべきだ。例えば倉庫のバーコードスキャナーは、アップグレードをすべきデバイスの一つになる。
3.専門の設置業者を利用する
無線LAN構築における問題の一つにやりやすいのは、AP設置の不備だ。ダクト、鉄骨、キャビネットなど、金属製品の近くにAPを設置すると、通信に悪影響が出ることがある。APは設置時の正しい向きが設定されており、天井取り付け型のAPを時計のように壁に取り付けても、うまく機能しないことがある。これらの内容を踏まえて、適切な場所に設置できる専門の業者を選ぶべきだ。
4.設置後に動作確認のための現地調査を実施する
設置後にも現地で利用環境の調査をする必要がある。設置の仕方が適切で、必要な通信性能が出ているかどうかを確認できる。設置後の調査結果は、ネットワークの接続範囲と性能の基準になるため、ネットワークを変更したい場合にも役に立つ。設置後の調査には追加費用が掛かることがある。
5.必要に応じて現地調査を繰り返す
時間の経過とともに何かしらの変化が起こる。隣接するオフィスに新たな企業が移転してきたり、APや配線が故障したり、建物に改築があったりする。筆者は、建物内に垂れ幕やマイラーバルーン(アルミ二ウムを表面に蒸着加工した風船)をつるして、電波を反射させていたケースを見たことがある。
第4回は、企業向けの無線LANを構築するためのベストプラクティスを紹介する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
2
ソフトウェア開発生産性向上に取り組む企業は4割 調査で学ぶ「停滞」の正体
-
3
クラウド資格コレクターは評価されない? 年収1000万を分ける“OSの理解度”
-
4
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
5
無料の「Apple Business」で十分? 情シスが陥りがちなポイント
-
6
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
7
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
8
なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
-
9
フィッシング詐欺の説明として最も正しい記述は?
-
10
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
4
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
5
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
6
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
7
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
8
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
9
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
10
NTTドコモが実践したクラウド統合監視 業務量2倍でも残業削減を実現できた理由
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー