「無線LANアクセスポイント」の場所は“どこでもOK”じゃない 理想の方法は?無線LAN「8つの改善点」【第2回】

無線LANの使い勝手やセキュリティは、利用する目的や場所によっても左右される。どうすれば無線LANの利用を少しでも改善できるのか。そのポイントを紹介する。

2023年09月05日 05時00分 公開
[Lee BadmanTechTarget]

 無線LANを運用する際の改善ポイント8つを紹介する本連載。第2回となる本稿は利用目的や、無線LANアクセスポイント(AP)の設置場所の観点から、何を改善すべきなのかを考える。

無線LANの改善ポイント3.利用場所に応じたAP配置の検討

 企業がAPの配置や物理的なセキュリティを検討する際、従うべきベストプラクティスは1つではない。例えば一般には入室できない部屋で無線LANを運用する場合は、APに到達できないように保護したり、防犯用のセキュリティカメラを設置したりする必要がある。そうした対策には、AP本体よりもコストが掛かる場合がある。

 AP設置におけるよくある間違いは、APを隠すことに過度に気を取られてしまうことだ。その結果、無線LANの電波が弱まり、接続がほとんど不可能になってしまう。

 誰かが故意に設定を変えることができたり、機械がぶつかったりする可能性のある場所にAPを設置することも間違いの一つだ。

 現場に適した堅実な設計は、以下の項目を達成している。

  • 後でコストの掛かるやり直し作業をする必要がない
  • エンドユーザーを満足させるパフォーマンス(安定性や通信速度)を発揮する
  • トラブルによってIT管理者が不満を抱くことがない
  • 企業のセキュリティポリシーに合致する
  • スイッチの設置とケーブルの配線計画がある
  • ネットワーク全体で十分な帯域幅(通信路容量)を確保している

無線LANの改善ポイント4.そもそもの利用目的

 ネットワークの目的に応じてネットワークの設計は変わる。ネットワーク全体の設計は、APの配置にも影響を与える。例えば電波でクライアントデバイスの位置を測定する「位置情報サービス」を使ってゲスト用の接続を提供する場合と、社外への情報流出を防止すべきPOS(販売時点情報管理)端末を接続する場合、必要な設計は異なる。


 無線LAN改善ポイントの5つ目と6つ目を紹介する第3回は、セキュリティの観点から無線LANのベストプラクティスを考える。

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