「5G」を活用可能な分野は多岐にわたる。ただしでは期待だけが先行し、具体的な議論が欠けているのが目立った。今後5Gの活用を広げるに当たり、まず何から着手すべきなのか。
「5G」(第5世代移動通信システム)をどのようにマネタイズ(収益化)すればよいのかについて、移動体通信事業者(MNO)は頭を悩ませている。消費者も同様で、5Gで何ができるのかについて十分に理解できているとは言えない。まず何から始めるべきなのか
コンサルティング会社PwC(PricewaterhouseCoopers)は、5Gの収益化の鍵は、MNOとパートナー企業との連携にあると指摘する。MNOは、5Gを活用するビジネスの規模感や、必要になるコストをより詳細に把握する必要がある。そのためには、モバイル通信サービスの利用や、協力関係にある企業とより密にコミュニケーションを取るための計画を作成すべきだ。
MNOはパートナー企業が5Gについて学ぶ機会を提供することで、5Gのサービスや用途への関心をより高めることにつながる。これは双方にとって利点があるとPwCは説明する。5Gで何ができるのか、それにはどのくらいのコストが掛かるのかをパートナー企業が把握できるようにすることが、まず重要だ。消費者がどのような機能を求めているのかを知り、それを実現するための第一歩を踏み出さなければいけない。
そうした準備を進めることは、IoT(モノのインターネット)や固定無線アクセス(FWA)といった、5G活用が期待できる分野で、具体的にどのような用途に可能性があるのかを特定する助けにもなるはずだ。活用分野を具体的にしてコストや売上高をより詳細に議論できるようになれば、5Gビジネスの収益性に疑問が投げ掛けられるような状況を落ち着かせることができる。
MNOは今後、5Gの市場に関する理解を深め、消費者のニーズに応えられるようにサービスを見直し、5Gサービスの価格を適切に設定する必要がある。それと同時に、パートナー企業とより強固な関係を築いていかなければならない。
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