オンプレミス環境で「Microsoft Exchange Server」(以下、Exchange Server)を使っている多くの企業も、クラウドの魅力からは逃れられない。膨大な数の企業がクラウドサービスである「Microsoft Exchange Online」(以下、Exchange Online)とオンプレミス基盤であるExchange Serverを比較検討するだろう。クラウドに移行する理由はたくさんあり、オンプレミスにこだわる理由も同じようにたくさんある。
クラウドの方が望ましいのかどうかを判断するには、詳細な分析が必要になる。私はほぼこの8年間、あらゆる規模の組織の「Office 365」(Microsoft OfficeのSaaS型クラウドサービス)への移行を手掛けてきた。その過程で、クラウドに移行する動機と、現状を維持する動機の両方が詳しく分かるようになった。
本稿では、Exchange OnlineとExchange Serverを比べる議論を掘り下げ、両者の違いを調べて、特定の分野でどちらが優れているかを説明する。
多くの場合、Exchange Onlineの最大のセールスポイントはコストだ。Exchange OnlineとExchange Serverはさまざまな点で異なっているため、同一条件で比較するのは難しい。まず、幾つかの点に注目する必要がある。
第1の考慮点は、Exchange Serverを稼働させるサーバをどれだけの期間、維持するかだ。サーバを3年ごとにアップグレードすると、そのコストはExchange Onlineの料金を上回るだろう。だが、サーバを10年間使い続けるとすれば、Exchange Onlineよりかなり安上がりになる。
ただし、Exchange Serverには、関連するコスト要素が多い。ハードウェア購入、電力、データセンターのスペース、修理といった具合だ。
これらの点を考え合わせると「Exchange OnlineとExchange Serverのどちらが経済的か」という問いの実際の答えは「クラウド型の方が、常にコストは安い」というMicrosoftの回答よりもはるかに複雑になる。
当然のことながら、Microsoftとしては、できるだけ多くの企業がOffice 365のサブスクリプションを契約する方が、利益が大きくなる。
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