BYODに関する読者調査リポート
2割が解禁、「BYOD」は損か得か?
私物端末を業務利用する「BYOD」はどの程度浸透しているのか。BYOD解禁に当たっての課題とは何か。TechTargetジャパンの読者調査結果を基に、こうした疑問を解き明かす。
TechTargetジャパンは2013年4月1日から4月14日にかけて、TechTargetジャパン会員を対象に、従業員の私物ノートPCや私物スマートデバイスを業務利用する「私物端末の業務利用(BYOD)」に関するアンケート調査を実施した。BYODの解禁状況や導入効果、課題などを聞いた。本稿は、アンケート調査から明らかになったBYODの実態の一部を抜粋して紹介する。全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定でダウンロードできる。
調査概要
目的:TechTargetジャパン会員の企業における、私物端末の業務利用(BYOD)の実態や関連製品の導入状況について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2013年4月1日~14日
総回答数:232件
※回答の比率(%)は小数点第1位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100%にならない場合があります。
BYOD解禁は20.7%、56.5%は「現在も今後も解禁しない」
BYOD解禁への企業の警戒はいまだ強い。BYODの解禁状況について聞いたところ、「BYODを許可」は20.7%にとどまり、79.3%が「BYODは禁止」と答えた(図1)。禁止している企業のうち「今後も許可予定なし」との回答が56.5%で過半数を占めている。後述するが、BYODに明確な投資対効果を見いだしにくいことが、企業がBYOD解禁に慎重になる一因となっていると考えられる。ただし22.8%は、「今後の許可予定あり」と回答しており、今後はBYOD許可の割合が増加する可能性がある。
コスト削減以外に「BYODの効果はない」が29.2%
BYODを解禁すると、どういった効果が得られるのだろうか。「BYOD解禁でコストをどれぐらい削減できた、もしくは削減できると試算しているか」という問いでは、「BYODを許可」と答えた人の14.6%が「10万円以上99万円以下」と回答。一方で「コストが増加した」との回答も4.2%あった(図2)。自由回答で理由を聞いたところ、通信料金を会社で負担しているためだという声が挙がった。
コスト削減以外に、BYOD解禁でどういった効果を実現できた、もしくは実現できることを確認しているかを聞いたところ、「BYODを許可」と答えた人の場合、「従業員満足度の向上」(45.8%)、「従業員のワークライフバランスの確保」(41.7%)との回答が多かった。一方で、「特に効果はない」との回答も29.2%を占めた(図3)。
BYOD許可状況別に見ると、「BYODは禁止で今後も許可予定がない」と回答した人は、「BYODには特に効果がない」と考える人が圧倒的に多いことが分かる(図4)。
情報漏えいが最大の不安、“勝手BYOD”は「把握できていない」が過半数
安全かつ効果的なBYODを実現する上での課題を聞いたところ、「私物端末からの情報漏えい防止」(87.9%)、「私物端末の盗難/紛失時の私物データの扱い」(71.6%)を挙げる回答者が多かった(図5)。
「私物端末で扱う業務データの安全性確保」(50.9%)、「従業員の退職時に私物端末に残った業務データの扱い」(50.9%)を合わせると、上位4位をデータセキュリティに関する課題が占めた。BYODにはノートPCやスマートデバイスといった可搬性が高いデバイスが利用されること、私物端末内の業務データをどう扱うかに関するポリシーの整備が進んでいないことが背景にあると考えられる。
企業がBYODを明示的に解禁するのではなく、従業員が私物端末を許可なく業務利用する“勝手BYOD”については、多くの企業が対策に頭を悩ませているようだ。「勝手BYODの禁止を徹底する上での課題は何か」との問いでは、「勝手BYODがされているかどうか把握できていない」が61.6%と過半数を占めた(図6)。勝手BYOD禁止を進めるには、まずは私物端末の利用実態を可視化することが求められる。
その他、「Dropboxなどクラウドストレージでの業務データのやりとりを制限できない」(24.1%)、「社内無線LANへの接続が防止できない」(18.5%)などが勝手BYOD禁止の課題として挙った。
調査では、この他「BYODによる業務効率向上に効果がある製品/技術」「勝手BYOD禁止に効果がある製品/技術」などを聞いた。詳細な結果は、以下からダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。ぜひ参照されたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品レビュー
[ヴィーム・ソフトウェア株式会社] SCS評価制度を導入するだけで十分? 組織の防御力を高める活用方法とは -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] AIランサムウェアに勝つ 自律型エンドポイント管理導入で確認すべき条件4つ -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント -
製品レビュー
[ネットアップ合同会社] 研究分野でAI活用が進まない? 真の成果につなげるデータ管理の在り方とは -
製品レビュー
[ヴィーム・ソフトウェア株式会社] SCS評価制度を導入するだけで十分? 組織の防御力を高める活用方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
2
VMware離れの決め手は“機能”以外だった 情シス109人が選んだ新基準と死角は
-
3
IBM iのブラックボックス化を打破 資産継承と進化を実現する「IBM Bob」の実力
-
4
二極化する生成AI活用 「一部の社員しか使いこなせない」をどう解消すべきか
-
5
デンソークリエイト、Excelからの移行も簡単に行えるプロジェクト管理ツールを発表
-
6
Claude Opus 5.5、GPT-6 Sol/Luna登場 情シスが迫られるモデル使い分け
-
7
「クラウドDR」4大基礎用語 クラウドバックアップやDRaaSとの違いは?
-
8
「Apple Watch」、読者の95%は「仕事で使える」、5%は何に不満?
-
9
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
10
攻撃で“大慌て”になる企業に欠けていた「サイバーレジリエンス」の視点
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
2
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
3
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
4
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
5
月1000枚の紙を削減 9年動けなかった組織が、業務改革のその先に得たもの
-
6
「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略
-
7
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
8
ソフトウェア開発の属人化と手戻りをどう防ぐ? 速さと品質を両立させる方法
-
9
AI活用を停滞させる「2:6:2の壁」を乗り越えるためのポイントとは?
-
10
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー