専門用語の検索や基礎代謝量の計算など
医療現場で役立つ“ちょっと便利”なiPad/iPhone用アプリ
医療現場で急速に普及するiPhone/iPad。App Storeに登録されている4000種類以上の医療関連アプリの中から、医療現場で役に立つアプリを幾つか紹介する。
医療の現場に急速に普及しつつあるスマートデバイス。中でも「米国の内科医の75%がiPhoneやiPad、あるいはiPodなどApple製品を所有している」という調査結果があるなど、iPhone/iPadの利用ニーズは高い(関連記事:内科医の75%がAppleユーザー 米国医療機関注目のiPhone/iPad管理ツール)。その人気は、App StoreにiPad/iPhone用の医療関連アプリケーションが4000種類以上登録されていることからも分かる。医療関連アプリの種類は、電子カルテやDICOM画像などのビュワーから診断支援ツール、医学文献の情報検索、用語辞典など多岐にわたる。
用語検索に便利な医学大辞典
- 「ステッドマン医学大辞典 改訂第6版」(メジカルビュー)
世界標準の医学辞典『Stedman's Medical Dictionary』(2008年刊行)の日本語翻訳版アプリ。iPhone、iPod touch、iPad mini、iPadなどのiOS端末で使える。医学用語約10万語の解説文、イラスト・図・写真550点、解剖イラスト26点などを収録している。文字入力ごとに即座に候補を表示させるインクリメンタル検索ができ、略語や前方/後方一致検索も可能。
発音が分からない場合は、音声アイコンをタップするとネイティブの発音を聞くこともできる(約5万6000語)。また、解説文中の類義語や参照語をタップするとその用語の解説文を表示する「リンク」機能、リンクが張られていない本文中の文字をなぞって検索する「ジャンプ」機能などを備えている。インターネットに接続していなくても使用できる。提供価格は1万8000円。
患者説明に役立つ画像を収録したツール
- 「医療ボードPro」(QLife)
患者に対する治療方針や検査内容の説明、栄養指導などに利用できるiPad対応の説明補助ツール。医師との共同制作や製薬会社25社から提供された説明用の図版、動画など4000点のコンテンツが収録されている(動画は130本)。指やペンツール(赤、青、黒の3色)を利用することで、図版に直接書き込むこともできる。また、iTunesのファイル共有機能に対応しており、ユーザーが作成した動画やPDF書類も取り込むことができる。
端末にコンテンツをダウンロードするため、一度インストールするとインターネット接続がなくても利用できる。さらに、図版を外部モニターに出力したり、プリントアウトすることも可能(AirPrint対応プリンタ)。無料で利用できる。
医薬品の添付文書を簡単に検索・表示
- 「添付文書HD」(ObjectGraph)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構が提供する、医薬品添付文書の検索や表示ができるiPad用アプリ。一般名、販売名を入力すると、該当する添付文書が紙と同様の表示形式で閲覧できる。
一度検索した履歴へのアクセスを簡単にする「履歴表示」機能、よく調べる薬を登録できる「お気に入り」機能などを搭載している。添付文書のダウンロードにはインターネット接続が必要だが、外出先や診察室などで添付文書を読む必要がある際には役立つ。また、ニーズが増えている在宅医療の現場でも活用できるアプリだ。提供価格は85円。
ちょっとした医療計算が簡単にできる
- 「医療計算機Pro」(QLife)
19種類の計算ができる無料の電卓アプリ。iPhone、iPod touch、iPad mini、iPadなどで使える。宗田 聡氏(医学博士)、新宮良介氏(糖尿病専門医)が監修。内蔵している計算機能は以下の通り。
標準体重、基礎代謝量(男性/女性)、体格指数BMI、動脈硬化指数、体表表面積、LDLコレステロール値、クレアニチン クリアランス、推算糸球体ろ過量(eGFR、男性/女性)、補正ナトリウム濃度、発育指数(カウプ指数/ローレル指数)、免疫グロブリンG(IgG)インデックス、ナトリウム欠乏量(通常:男性、女性、緊急、簡易)、妊娠週/予定日計算、インスリン分泌指数、インスリン抵抗性指数(HOMA-R)
App Storeにはその他にも医療現場で役立つアプリが登録されている。また、Android端末やWindowsタブレットなど他のスマートデバイス用の医療関連アプリも充実してきた。医療現場で使えるスマートデバイスアプリの数が増えることで、医療従事者の業務をより効率化できるようになるだろう。
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