2015年版 米TechTargetIT給与調査
IT社員の給料が減少した2015年、それでも離職希望者がたった5%な理由
米TechTargetが米国のIT担当者を対象に実施した2015年のIT給与調査の結果からは、職種と所在地別の平均給与に加え、転職の意向や仕事の楽観度、関心を寄せるプロジェクトなどが明らかになった。
最高情報責任者(CIO)、最高技術責任者(CTO)、IT部門の統括責任者/部長をはじめとする上級IT幹部は、米TechTargetが実施した「2015 Annual IT Salary and Careers Survey」のIT専門職の給与ランキングで引き続き首位を占めた。平均給与は、ネットワーク管理者やITスタッフの平均のほぼ2倍だった。
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2015年のIT担当者の平均給与は?
2015年IT給与調査の全回答者の平均基本給は10万333ドルだった。総報酬(基本給+賞与)の平均は11万724ドルだ。
上級IT幹部の平均基本給は14万1371ドル、総報酬の平均は16万5798ドルで、全体の平均値よりもそれぞれ41%、50%多い結果となった。一方、ITスタッフの基本給と総報酬は調査回答者の平均よりも、それぞれ25%と28%少ない。
前述の数値は、2014年調査よりも低い結果となっている。2014年は、全職種の平均給与が10万9255ドル、総報酬の平均が12万6548ドルだった。このように平均値が下がることは予想していなかったが、この変化はこの2年の調査回答者の内訳の違いで説明できるだろう。
2015年のIT給与調査の回答者に占める低級職のIT担当者の割合は、2014年よりも高い。また上級IT幹部の割合が、2014年は28%だったのに対し、2015年は14%と減少した。ITスタッフメンバーの割合が、2014年は11%だったのに対して、2015年は14%に増加している。経験年数についても同様の傾向が見られ、経験年数を11~30年とした回答者が2014年には73%だったのに対し、2015年は66%とキャリアの浅い回答者が増えている。
調査結果には地域差が反映されている。米国北東部で働くIT担当者の平均給与は10万6319ドル、総報酬の平均が11万7130ドル。一方、平均給与と総報酬が全地域で最低を記録した中西部では、それぞれ9万3421ドルと10万2515ドルという結果になった。西部のIT担当者の給与は北東部に次ぐ水準で金額も近く、平均基本給は10万4428ドル、総報酬の平均は11万6278ドル。南部は、平均基本給が9万9460ドル、総報酬の平均は10万9656ドルだった。
昇給率は2014年から横ばいだ。2015年は基本給の5.3%、2014年は基本給の5%だった。また翌年の賞与を見込んでいるIT担当者の割合は、2014年は20%だったが、2015年は35%にアップした。キャリアアップについては、回答者の41%が今後3~5年以内に部門または企業内での昇進を強く目指しており、14%が大きな企業への転職を希望している。IT職を離れることを考えているのは、わずか5%だ。他に用意していた回答の選択肢は、「現在の職務のままでよい」「小さな企業に転職したい」「上記以外」である。
2015年のIT担当者の雰囲気は、2014年よりも楽観的になった。38%が「楽観的」と回答し、39%は「楽観的でも悲観的でもない」を選んだ。2014年の調査では、「楽観的」と回答したのが21%で、「楽観的でも悲観的でもない」と回答したのが41%だった。さらに、回答者の今後の見通しは明るく、41%の回答者から、2016年にはさらに楽観的な雰囲気になるだろうという回答が得られた。
「悲観的」を選んだ回答者にその理由を2つ挙げてもらったところ、半数近い48%が「経営陣が無能」を挙げた。次いでそれに近い数の回答を得たのが「昇進のチャンスが限られている」(46%)だった。一方、悲観的になる理由として回答数が少なかったのは、「経済」(これを理由の上位2つに含めた回答者は12%のみ)と「イノベーションの余地がない」(14%)である。
成功の基準に関する質問では、回答者全体で最も多く挙げられた要素は「企業目標または業績の達成への貢献」で、52%の回答者が成功の基準の上位3つに含めた。次いで、「ITサービスの信頼性の確保」が50%、「時間通りにプロジェクトを完了」が43%だった。成功の基準の選択肢は9つ用意していたが、成功の基準上位3つに挙げられることが少なかったのは、「予算内に収める」「プロジェクトと購買のROIの達成」「新しいビジネスチャンスの創出」で、これを挙げた回答者はそれぞれ10%、11%、12%にとどまった。
ご想像の通り、回答者が関心を寄せるプロジェクトは、職種によって大きく異なる結果となった。上級IT幹部が最も関心を寄せるのは「IT管理」だった(業務時間の多くを占める上位3分野の1つとして50%が回答している)。次いで「アプリケーション開発と設計」(24%)、「セキュリティ」だった。これとは対照的に、プロジェクトマネジャーの関心が高かったのは、「ビジネスプロセス管理」(31%)、「アプリケーション開発と設計」(29%)、「IT管理」(28%)。また業務アプリケーションの統括責任者の関心が高かったのは、「アプリケーション管理」(46%)、「ビジネスプロセス管理」(42%)、「アプリケーション開発と設計」(33%)だった。
さまざまな回答者の職種の中で、同じテクノロジー分野に関心を寄せる割合が高いのは、コンプライアンスの担当者とプライバシーの担当者だ。その約75%が、関心のある分野の上位3つに「セキュリティ」「リスク管理」「コンプライアンス」を挙げた。一方、個人によってテクノロジー分野の関心の方向が最も異なっていた職種はテクノロジーコンサルタントである。「アプリケーション開発と設計」「ビジネスプロセス管理」「セキュリティ」を関心のある分野の上位3つに含めたテクノロジーコンサルタントは、わずか22%。プロジェクトマネジャーも、関心のあるテクノロジーではあまり共通点がなく、「ビジネスプロセス管理」「アプリケーション開発と設計」「IT管理」を関心のある分野の上位3つとして挙げたのは29%だった。
調査概要
TechTargetの2015 IT Salary and Careers Surveyは、2015年6月~9月に実施し、1783人の米国在住の回答者が参加した。標本サイズは、前の質問に対する回答者によって質問を変えている他、誤差や外れ値データを除外しており、質問によって異なる。回答者の職種別内訳は次の通り。上級IT幹部(14%)、ITスタッフ(14%)、ITマネジャー(13%)、システム管理者(9%)、プログラマー/開発者(8%)、テクノロジーコンサルタント(8%)、プロジェクトマネジャー(6%)、ネットワークマネジャー/管理者(6%)、営業/マーケティング(4%)、データベース管理者(4%)、セキュリティマネジャー(3%)、データアナリスト(3%)、非IT企業スタッフ(2%)、システムインテグレーター(2%)、業務アプリケーションの統括責任者(1%)、コンプライアンス/プライバシー担当者(1%)、データセンターマネジャー(1%)。
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