適正価格の2-in-1デバイス
徹底レビュー:「HUAWEI MateBook」は“お得版のSurface Pro 4”、USB Type-Cでも不便じゃない?(1/4 ページ)
「HUAWEI MateBook」は、性能と価格のバランスが取れた2-in-1デバイスだ。そのスペックや性能をレビューする。
Huawei Technologiesの「HUAWEI MateBook」は、俊敏で安定したパフォーマンスを備えた、「Windows 10」搭載の魅力的で頑丈な2-in-1デバイス(タブレットとしてもノートPCとしても使えるデバイス)だ。価格は適正で、同価格帯では最高クラスだといえる。
持ち運びを重視すると、実用性が犠牲になるのはなぜだろう。持ち運びを前提とするデバイスには、充電や周辺機器との接続に使う端子が1つしかないのはなぜだろう。さらに、こうしたデバイスの価格が非常に高いのはなぜだろう。
本稿での比較対象は、Appleの新しいノート型デバイス「MacBook」と、Samsung Electronicsのタブレット「Galaxy TabPro S」だ。どちらもIntelのプロセッサ「Core M」搭載の超薄型デバイスで、設計も申し分ない。その上、充電とデータ伝送用にUSB Type-C端子が1つしかないところも同じだ。
USB Type-C端子に接続する周辺機器は、異常なほど高価だ。TechTargetはこの点を踏まえ、ややかさばるものの多様な端子を備えたMicrosoftの2-in-1デバイス「Surface Pro 4」を推奨してきた。
2-in-1デバイスは安くない。Galaxy TabPro Sは899.99ドル(国内未販売)、キーボードがないSurface Pro 4でも最小構成で899ドル(国内の税込み価格は13万4784円、以下同じ)からだ。
レビューに使用したMateBookの外観は、Galaxy TabPro Sに似ている。Core Mを搭載し、USB Type-C入力端子を1つ備え、Windows 10を搭載する。Samsungの折りたたみ式キーボードとよく似たキーボードを用意したが、これは別売りだ。
構造とデザイン
MateBookにもCore M製品の標準的な特徴が当てはまる。MateBookには冷却ファンがない。Windows 10タブレットとしては限りなく薄く、厚さはわずか6.9ミリだ。これはAppleのスマートフォン「iPhone 6s」(厚さ7.1ミリ)よりも0.2ミリ薄い。重さは約640グラムだ。オプションの折りたたみ式キーボードを装着しても、最も厚い部分で17.8ミリ、重さは1.15キロにしかならない。
曲がる部分も、もろい部分もなく頑丈だ。重量は適度に分散されている。本体内部には無駄なスペースはないはずだ。外観はアルミ製一体成型ボディーで美しく仕上がっている。滑らかで指紋や汚れが付きにくいが、すべりやすく落としそうで心配だ。数回ぶつけてもタブレット自体には問題なさそうだが、アルミにはへこみができる。Microsoftが「Surface Pro」シリーズに採用した樹脂とマグネシウム合金は、光を遮り劣化被害を和らげるのに適している。
MateBookはタブレットそのものだ。キックスタンド、ペンホルダーなど、デザイン上の装飾品はない。こうした装飾品は、キーボードを収容する折りたたみ式カバーに付けるようになっている。本体の作りは頑丈だ。
端子とボタン
MateBookはデータと充電兼用のUSB Type-C入力端子を1つ備える。USB Type-C入力端子は、右側の短いエッジの下部、インジケーターライトのすぐ下にある。ボリュームロックがそのエッジの上部にあり、ロック中央には指紋認証センサーがある。
ボリュームロックから90度の位置に電源ボタンがあり、上部エッジには他にもスピーカー、ピンホールマイク、スピーカーが右から左へと並んでいる。3.5ミリのヘッドフォンジャックは左側の短いエッジの高い位置で、もう1つのピンホールマイクのすぐ上にある。下部の長いエッジに小さな磁石式コネクターがあり、ここに折りたたみ式キーボードを装着する。
USB Type-C入力端子が1つしかないのには不満がある。これは生産性の低下につながる。これではユーザーは、充電時には周辺機器を取り外す必要がある。その上、USB Type-Cに接続するアクセサリーは、本稿執筆時点では価格が高すぎる。
Huaweiは、MateBookにUSB Type-CからMicro USBとの変換ケーブルと、Mini-BコネクターからフルサイズのUSBへの変換アダプターを付属品として付けている。そのためイーサネットサポート付きUSBハブやメモリカードスロットなど、ほぼ全ての既製USBアクセサリーを接続できる。
これらは通常、ECサイトの「Amazon.comで10ドル前後で手に入る。ただしHuaweiは、拡張ユニットの「MateDock」に89ドル(1万584円)という価格を設定している(詳細後述)。MateDockは、外部モニターを接続するVGA端子とHDMI端子を備え、充電とデータ利用が同時にできるようにしている。このような機能は安価なUSBハブにはないだろう。
細かいことだが、指紋認証センサーの場所はよく考えてあるとしても、不便だ。目に入るとはいえ、指をかざすときは手探りになる。センサーの一部にしか触れなければ、Windows 10は認識できない。またボリュームロックはかなり堅い。場所が横にあるので、操作するときはMateBookが倒れたりすべったりしないように、反対側のエッジを押さえなければならない。他のWindows 10デバイスにはキーボードによるボリュームコントロールがあるが、MateBookにはその機能がないのだ。代わりに、無用なキーボードバックライトコントロールがある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用 -
技術文書・技術解説
[NTTインテグレーション株式会社] 「耐量子計算機暗号」(PQC)に今、取り組むべき理由とは? 実現の道筋も解説 -
製品資料
[株式会社リンプレス] どうしたら非デジタル人材を「自走するDX推進者」に変えられるのか? -
製品資料
[アステリア株式会社] 既存システムをAIレディに変える「連携型モダナイゼーション」の手法とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
3
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
4
生成AIが普及しても「技術書」を手放せないエンジニアの本音
-
5
IBM iのブラックボックス化を打破 資産継承と進化を実現する「IBM Bob」の実力
-
6
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
7
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
8
OpenAIやAnthropicでさえ制御不能 2026年夏「3大サイバー攻撃」の衝撃
-
9
「アップグレードできないJava」をどう守る IBMとRed HatがAIで400件超修正
-
10
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
3
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
4
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
5
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
6
SASE選定は「見極め力」で大きな差――本当に必要な製品を選ぶための6つの視点
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
9
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
10
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー