「WAF」製品紹介【第12回】日本ラドウェア
インテリジェントな自動学習機能で設定負荷を軽減する「AppWall」
日本ラドウェアのWAF製品は、IPSを補完する機能を持ち、広範なセキュリティ分野をもれなくカバーする。
統合管理で漏れのないセキュリティ対策
日本ラドウェアは、“AMS(Attack Mitigation System)”というコンセプトに基づき、さまざまな脅威に対応するセキュリティ製品を組み合わせて提供している。加えて、全セキュリティ製品の統合運用・監視とリポート生成を行う「APSolute Vision」と組み合わせることで、統合的なセキュリティ対策を実現する。
AMSの中核となるのが、DoS/DDoS攻撃防御とIPS(Intrusion Prevention System:侵入防御システム)機能を提供する「DefensePro」だ。振る舞い検知技術を活用し、悪意のあるアクセスを検知/遮断する動的シグネチャ方式によって、DoS攻撃やゼロデイアタックを防止する。
一方、DefenseProだけでは対応しきれないWebアプリケーション層の攻撃であるSQLインジェクションやディレクトリトラバーサルへの対策としては、WAF製品である「AppWall」を用意する。同社は、DefenseProとAppWallを組み合わせて運用することで、ネットワークからWebアプリケーションレベルまで、全てのレイアーに対する防御機能を提供する。さらに統合運用管理ツールとなるAPSolute VisionでIPSとWAFのログをとりまとめることで、ログ解析やフォレンジックといった運用までをサポートしている。
「一般的に、セキュリティ製品は、脅威の種類ごとに個別に対応していくとシステムの構成が複雑化し、相互の連携が難しくなるという問題が生じがちだ。それに対し、最初から統合型のセキュリティソリューションとして提供するAMSは、こうした問題を回避できる」と同社 技術本部 マネージャの関口正人氏は述べる。
DoS防御を必要とするユーザーがDefenseProを導入し、さらにWAFとしてAppWallを、といった具合に、段階的に導入しつつもシステム全体を統合的に運用管理できる点が同社製品の強みとなっている。
AppWallの特徴
AppWallは、2007年から同社のラインアップに加わった比較的新しい製品だ。もともと歴史が長く定評のあったソフトウェアを同社が買収し、機能を強化。アプライアンスおよびVMware上で動作する仮想アプライアンスの形で提供している。
防御の仕組みは、ブラックリスト型とホワイトリスト型を併用する。Webサイトのパスごとに異なるポリシーを適用できるため、例えばあるパスに対してはホワイトリスト型防御のみ、他のパスはブラックリスト型防御のみ、さらに別のパスでは両者を併用する、といった具合に、Webサイトの内部を細分化して個別に最適な防御を適用できる。
Webサイトの中でも、手厚く防御すべき箇所とさほど気を遣わなくても問題ない箇所があるのは当然である。AppWallでは、こうした違いにWAF側の設定で対応できるというわけだ。Webサイトの中でも特に重要な部分についてのみ手厚く保護するようにあらかじめ切り分けておけば、運用管理の負担を軽減できる。
さらにAppWallは、さらなるWAFの運用負荷軽減対策として、ポリシーの自動チューニング機能を備えている。Webサイトのリクエストとレスポンスを監視しながら、潜在的な脅威を自動ではっきりと区別し、必要なセキュリティポリシーを自動でチューニングする。
AppWallの想定ユーザー企業は、中~大規模としている。公開されている仕様では、キャパシティーが1Gbpsで、同時処理可能なセッション数は最大2万8200。レイテンシは1ms以下、といった具合だ。市場でもトップレベルの処理能力といってよい。
さらに、ミッションクリティカルなWebサイト向けには、クラスタ構成もサポート。「ロードバランサ製品と組み合わせることで、高可用性とスケーラビリティを実現する」(関口氏)という。既に同社のロードバランサやDefenseProを導入しているユーザーにとっては、最も導入しやすいWAF製品だといえるだろう。
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