6種の「次世代ツール」も紹介
「次世代ネットワークセキュリティ製品」は20年前からどう進化したのか
企業のネットワークを取り巻く状況は絶えず変化している。その変化に伴って生じる課題や脅威に対処すべく、ネットワークセキュリティ製品も進化を続ける。その最新像を追った。
筆者はIT業界に25年携わっている。その間、適切なツールを使用しなければ、効果的に作業できないことを身をもって学んだ。また、その状況に悪戦苦闘している数多くの同業者も目の当たりにしてきた。これが最も如実に現れるのはネットワークセキュリティだろう。
ネットワークは大きな進化を遂げている。以前は資格情報を1回入力すればよかったが、今では社内外のネットワークからアクセスできる無数のアクセスポイントを伴う複雑なシステムになっている。こうして攻撃領域が拡大したことで、セキュリティテストでは単なるスキャンではなく、巧妙なアプローチが必要になる。これには、より良いツールを使用することも含まれる。
クラウド、モバイル、モノのインターネット(IoT)を含む次世代のネットワークでは、異なる基準のネットワーク監視ツールが必要になる。本稿では、このような課題に対処するための新しく強力になったツールを紹介する。
進化するネットワーク分析ツール
変化するネットワークセキュリティのニーズに対処するため、ツールも大きく進化している。20年以上前に誕生したネットワーク分析ツール「Sniffer」は、DOSベースのインタフェースを採用していた。一方、現在の次世代のネットワークセキュリティツールが採用するのはグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)だ。後者の例は、米WildPacketsの「OmniPeek Network Analyzer」やニュージーランドTamoSoftの「CommView」などである。
セキュリティ管理者は、次のようなネットワーク関連のセキュリティ問題を明らかにするために、幾つかの素晴らしいツールを自由に使ってきた。
- あるシステムが平均的なネットワークホストよりも多くのトラフィックを送受信している
- 奇妙な、または使用が禁止されたホスト、プロトコル、トラフィックがある
- 攻撃につながるネットワークの予備調査がされている
- 悪意のあるクライアントPCが使用されている
- 自社に所属しないWebやFTPサーバへの通信に多くの帯域幅が使用されている
ネットワーク分析ツールでネットワークに問題があることを特定したときには、多くの場合、どこかに問題がある。一部のネットワーク分析ツールベンダーは、自社製品にセキュリティインテリジェンスを組み込むことで、トラフィックのキャプチャーといった基本的な処理以外もできるようにしている。こうした先駆的なツールを使用すると、セキュリティチームはデータやシステムの動作に関する詳細な分析、端末とアプリケーションの識別、長期にわたる傾向の特定などが可能になる。
進化する企業環境がもたらす多くの課題を乗り越えるのに役立つ専門的なツールも提供されている。例えば、次のようなツールだ。
- 米Fluke Networksの「Visual TruView」:アプリケーションのパフォーマンス監視とイベントの相関関係把握
- Fluke Networks「AirMagnet Enterprise」:無線ネットワーク向け侵入防止システム(IPS)/侵入検知システム(IDS)
- 米Skyhigh Networks「Skyhigh Cloud Security Manager」:現時点まで気付かれないまま放置されているクラウドアプリケーションの使用状況把握
- 米SolarWinds「NetFlow Traffic Analyzer」:トラフィックパターンの分析
- ニュージーランドTamoSoft「NetResident」:ネットワークコンテンツの監視、保存、復元
- Wildpackets「WatchPoint」:分散型ネットワークの監視と分析
もちろん、次のような分野では従来のセキュリティテクノロジーも役に立つ。
- Data Loss Prevention(DLP)
- 次世代ファイアウォール/IPS
- セキュリティ情報イベント管理(SIEM)
どんな専門家でも、つつがなく任務を遂行するには優れたツールが欠かせない。企業が危険にさらされている状況を考えると、ネットワークセキュリティの専門家が使用するツールの品質についても同じことがいえるだろう。
筆者は社内のセキュリティ評価の一環としてネットワークの異常を分析している。分析のたびに疑わしい現象や問題が見つかる。問題を見つけるのが得意だから見つかるのではない。ネットワークセキュリティの問題は無数に存在し、問題を発見するために優れたツールを利用しているから見つかるのだ。
適切なエンタープライズクラスのネットワーク分析ツールと管理ツールがあったら、長い年月の間に、企業とそのセキュリティ担当者が今よりもどれほど多くの作業ができるようになるか想像してみてほしい。セキュリティチームは、何が起こっているかを特定できるようになるだろう。傾向を分析し、リアルタイムでインシデントの一部始終を確認することもできる。チームメンバーは、ネットワークについてこれまでに想像したことがないほど詳細な情報が得られるようになるだろう。これはチームにとって朗報だ。
ネットワークセキュリティの可視性と制御は、私たちが望むほど簡単なものではない。企業は、必ずしも米Gartnerの「マジック・クアドラント」でいうところの「リーダー」レベルのツールを保持している必要はない。利用できるツールを最も有効な方法で使用することが重要だ。優れたツールが全ての問題を解決できるわけではない。だが長期的に見た場合、不適切なツールを使用したり、ツールを全く使用しないことは、弊害をもたらすと見て間違いないだろう。
現時点で新しく強化されたセキュリティツールに投資する資金がない企業は、まず自社の主要スイッチのSPANポート(ミラーポート)にパケット分析ツールの「Wireshark」を接続することをお勧めする。理想的には、インターネットトラフィックの出入りをサポートするポートがよいだろう。特にOSI参照モデルとTCP/IPに関するネットワークの知識は、企業のセキュリティスキルセットおよび重要な脅威と戦うための長期的な能力に大きく影響する。
次世代のネットワークセキュリティを確保する上で最も重要なのは、企業のネットワークで何が起こっているのかを把握することだ。適切なツールを正しい方法で使用した場合にのみ、セキュリティの管理者とチームは、次世代のネットワークセキュリティを確保できる。
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