月額980円、定額制音楽ストリーミングの衝撃
徹底レビュー:「Apple Music」を3カ月後も使い続ける? 残念UIの改善が判断のポイントに(1/2 ページ)
ダウンロード型から定額制聞き放題のストリーミング型へ。音楽配信の潮流を変えようとする注目のサービスを辛口にレビューする。
多くの人々が音楽のストリーミングを利用するようになる一方で、「iTunes」を使わなくなった。「iPod」やiTunesを世界に送り出したデジタル音楽のパイオニアは、このことに慌てふためくが、驚くことはない。私たちは人々がCDを購入するのをやめてiTunesから音楽をダウンロードし始めた数年前に目撃したものと似た状況について話題にしている。ストリーミングは単なる音楽消費習慣の新たな変化であり、米Appleは今回、取って代わられる側にいたのである。そこでAppleはすかさずBeats Musicを買収して体制を建て直し、「Apple Music」を開始したというわけだ。
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Apple Musicの全体的なデザインは、絵を見るように豊かで魅力的であるが、アプリは雑多な印象を受ける。さまざまなプレイリスト(ユーザー自身に選別されたもの、アルゴリズムで選ばれたもの、ユーザーの行動履歴から選ばれたもの、人気ランキングで選ばれたもの)が、ネットラジオ局や簡易SNS、iTunesで購入した楽曲リストと同じ画面に押し込まれており、急ぎ作られた場当たり的な印象を与える。だが、あまり機能を詰め込むことなくBeats Musicの特徴を維持しているのはありがたい。Appleは、「Spotify」の熱狂的ファンと他の音楽ストリーミングサービスの加入者を獲得するため、そして私たちの見るところでは、全てのユーザーが実際に使い勝手を把握する機会を与えるため、3カ月の無料トライアルを提供している。
トライアル終了後、Apple Musicは個人ユーザーに月9.99ドル(日本では980円)課金するが、これはSpotifyや「Google Play Music」と同額だ(※)。しかし、Apple MusicはSpotifyより良いファミリープランを提案しており、14.99ドル(日本では1480円)で最大6人までアカウントをシェアすることができる。Apple MusicはiOSデバイスとMacおよびWindowsのiTunesを介して利用可能であり、Androidアプリは秋に公開される予定だ。このレビューでは、Apple Musicを「iPhone 6」を使用してテストしたことに注意してほしい。
(※)編集部注:SpotifyとGoogle Play Musicは2015年7月25日現在、日本では未提供
あなたがこれまでに少しでもBeats Musicを使用していたなら、Apple Musicにもすぐに慣れるだろう。Apple MusicはBeats Musicと同様に、ユーザーの音楽的志向の学習を開始するため、起動時にかなりの数のバブル(選択を求める吹き出し)を表示する。ユーザーは最初にジャンルのバブルをタップする。好きな場合は1回タップし、大好きな場合は2回タップする。お気に入りのジャンルをタップし終わると、Apple Musicはアーティストのバブルを表示する。ユーザーが好きなアーティストと大好きなアーティストを選択すると、Apple Musicに入金を求められる。
For You
Apple Musicの画面の底辺に並ぶ5つのタブのうち、最初の1つは「For You」というラベルが付いている。これはBeats Musicの「Just For You」セクションの正確なレプリカである。Apple Musicは、セットアップの間にタップしたジャンルとアーティスト、ユーザーの聴く曲の傾向、既にiTunesライブラリに保存済みの曲に基づいたプレイリストとアルバムの組み合わせを提供する。
特定の曲やアルバム、アーティストを探すのではない場合、ほとんどの時間をこのセクションで費やして満足する人もいるだろうが、私自身が不満に感じることは、現時点ではリストをリフレッシュするためにリストの先頭に戻りスワイプダウンする必要があることである。これは、単純にスクロールダウンし続けることによりリフレッシュするBeats Musicでのリフレッシュ機能に劣る。「For You」はプレイリストと連動して、なじみのあるアーティストとなじみのないアーティストからアルバムを同じ配分で提供する。好きな曲でない場合は、長押しして「I Don’t Like This Suggestion」を選択する。
ちなみに見て分かる通り、メニュー画面たくさんのオプションが並ぶ。Apple Musicはいろいろなことをやろうとし過ぎだ。アルバムを表示している場合は、ユーザーは右側の3つの点をタップすることにより、この同じメニューにアクセスできる。そして、詳細なメニューが表示され、プレイリストに対するさらなる選択肢が提供される。
アプリの第1世代とはこの程度のものだということを心に留めておこう。Appleが新しい機能についてのアイデアを得たとき、何が起こるだろうか。かつてiTunesは、音楽ライブラリを編成するための簡素かつ有力な手段から、音楽、映画、アプリなどの情報交換所になったとき、肥大化した寄せ集めに陥った。Apple Musicに同じことが起きないようにしてほしい。
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