Google Apps for Workユーザー企業3社の導入事例
アシックス、19年間使ってきたメールシステムをリプレースして「Gmail」導入、決断のきっかけは?(2/3 ページ)
TOTO:止まらないメールインフラを目指して
1917年に創業し、温水洗浄便座「ウォシュレット」やシステムキッチン、システムバスなどの製品を開発・販売しているTOTO。同社は2014年、日本国内を対象にGoogle Appsを導入した。
TOTOは以前、メールシステムとして日本マイクロソフトの「Microsoft Exchange」を使用していた。同社は当時、メールシステムが1時間程度止まっても業務に支障がないと考え、システム基盤を構築していた。だが、2013年にメールシステムが実際に止まった際、情報企画本部 情報企画部 次長 渡邉智彦氏は社長から「メールは、水道、電気、ガスと同じインフラであり、止めることは許されない」と叱責されたという。こうした事情もあり、メールシステム選定時は、BCP/セキュリティの観点を重視にしていた。
選定対象として挙がったのがGoogle Appsだった。だが、選定時、Google Appsを導入しているメーカーはまだ少なかった。そのため、TOTOは、Google Appsを企業のメールシステムとして問題なく導入、利用できるのかどうか確信が持てなかった。同社は実態を探るべく、カシオ計算機などのメーカーをはじめ、Google Appsを先行導入していた企業にヒアリングを敢行。その中で、損害保険ジャパン(現:損害保険ジャパン日本興亜)がGoogle Appsを導入済みであることを知った。「『BCPやセキュリティを重視している金融業界の企業がGoogle Appsを導入しているなら、導入しても問題はないだろう』との考えが、導入を後押しした」と渡邉氏は話す。
導入効果
「メールはインフラだ」という社長の考えもあり、渡邉氏の懸念はメールシステムが問題なく稼働し続けるかにあった。幸いなことにTOTOでは、Google Appsの導入から現在まで大きなトラブルなくメールシステムが動き続けている。その点で、今回のGoogle Apps導入は一定の成功を収めたといえる。
また、運用保守コストも削減できたという。Exchangeを使用していた時は、Windowsや「Internet Explorer」(IE)のアップグレードのたびに作業が発生していた。Google Appsは常に最新のバージョンを提供し、またクラウドで動いている。そのため、アップグレードやパッチ作業の手間や、以前は6年ごとに発生していたライセンス契約更新の作業負荷を気にしなくてもよくなり、運用保守のコストを抑えることができたという。
今後の活用
TOTOは、海外売上比率を現在の23%から50%まで伸ばす戦略を掲げ、グローバル化を進めている。そのためには海外と日本のコミュニケーションを積極的に推し進める必要がある。この目的達成のために、メッセージングサービス「ハングアウト」やGoogleドライブの機能についても積極的に使用していきたいという。
従来、TOTOの情報システム部門は、ユーザーが使いたいと考えるツールの採用に対して「セキュリティや予算の問題で導入できない」と消極的だった。だが、クラウドで稼働し、かつ豊富なサービス群をそろえたGoogle Appsをコラボレーション基盤として導入したこともあり、「今後はユーザーが使いたいツールを使えるように後押しする側に回りたい」と渡邉氏は話した。
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