CIOが知っておくべき「コミュニケーション」と「IT部門の不満」
優秀なITアーキテクトがいつも文句を言っている理由(1/2 ページ)
CIOが知るべき、「コミュニケーションに関する3つの助言」「ITアーキテクトの不満」について紹介する。
最高情報責任者(CIO)がもっと優秀なリーダーになりたいと思ったら、優れた伝達者になる方法を学ぶ必要がある。米カリフォルニア州サンディエゴで2015年8月中旬に開催された米Gartner主催のイベント「Gartner Catalyst Conference」で、株式仲買人からコミュニケーションの専門家に転身したマーク・ジェフリーズ氏がコミュニケーションスキル向上のためのアドバイスを幾つか紹介した。ジェフリーズ氏は、テニス界のレジェンドといわれるセレーナ・ウィリアムス氏や大物実業家のリチャード・ブランソン氏、米Zappos.comでCEOを務めるトニー・シェイ氏などにインタビューをしたことがある経歴の持ち主だ。
「コミュニケーション力を伸ばすこと、すなわち他人の考え方に影響を与える能力を伸ばすことは誰にでもできる」とジェフリーズ氏は言う。以下に紹介するのは、同氏が「コミュニケーションにおける想定」と命名したコミュニケーションに関する3つのアドバイスだ。自分の部下や同僚に情報を伝えるときに覚えておくと良いだろう。
コミュニケーションのヒント1:販売員であれ
「最高情報責任者(CIO)の名刺に「販売員」と記載されることはない。だが、いずれも自分自身という商品を販売している販売業に従事している」とジェフリーズ氏は言う。つまり、今この時点でCIOという仕事に対して賃金が支払われているのであれば、CIOが対価として提供するのは自身の優れた頭脳や時間、専門知識だ。その買い手は、CIOの雇用主になる。採用通知を受け取った時点で販売手腕が用済みになるわけではない。雇用後も、上司や同僚、顧客を相手に販売手腕を継続的に発揮する必要がある。その誰もが、CIOから提供されるサービスを判断して評価し続けることになる。
コミュニケーションのヒント2:「繊細なてんびん」に注意せよ
「誰かとコミュニケーションを始めたら、そのやりとりの1つ1つについて繊細なてんびんを思い浮かべて欲しい」とジェフリーズ氏は言う。同氏によると、物事がうまく行っているときは、このてんびんが伝達者の側にほんのわずかに傾くという。数値的には49.9対50.1の割合だ。一方、物事が上手くいっていないときは正反対のことが起こる。たいした傾きに思えないかもしれないが、この傾きが大きな違いを生むことがあるとジェフリーズ氏は話す。
例としてジェフリーズ氏が語ったのは、ある法律事務所が50万ドルの契約をつかみ取った方法だ。同事務所はプレゼンテーションで野球の話をした。これが、競合他社との差別化を図り、顧客の最高経営責任者(CEO)と運良くつながりを築くことになった。CEOは偶然にも野球が好きだったのだ。「この50万ドルの契約を獲得する土台になったものは何だろうか。一瞬の好感か。それとも、ちょっとした、いわゆるビジネス外のつながりだろうか。この瞬間にてんびんがわずかに傾いたということだ。その傾きは大きいものである必要はない」とジェフリーズ氏は話す。
コミュニケーションのヒント3:返報性の法則を活用せよ
「期待以上のことを誰かにしてもらうと、それがソーシャルの世界であれ、ビジネスの世界であれ、お返しをすべきだという実に人間らしい感情的な欲求を持つことになる」とジェフリーズ氏は言う。いつの時代でも返報性の原理はオフィス外で頻繁に実践されている。例えば、素晴らしい食事の後にチップを置いたり、車を割りこませてもらったときに手を振るといったことだ。だが、この法則はオフィスでも役立つことがある。「新しいメンバーを2人、チームに入れる必要があり、最高財務責任者(CFO)を訪ねたときに、既に年間の目標を上回る結果を出していれば、返報性の法則が発動する瞬間が来る可能性がある」とジェフリーズ氏は述べる。
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