デジタル時代のERP再考(1)
情報技術の“ルネサンス期”、ERPの在り方とは?(1/3 ページ)
ソーシャルやモバイル、アナリティクスをはじめとする新技術がビジネスのデジタル化を加速。企業の基幹業務をサポートする情報システムも大きな変化を遂げようとしている。これからのERPシステムの在り方を考察する。
縁あって、「デジタル時代のERP再考」をテーマに連載を始めることになった。バズワードを並べ立てて何となく分かったような気にさせるような内容にはしたくない。グローバルでも日本でも、独SAPの主要パートナーであるアクセンチュアが連載を引き受けた以上、何か本質的なメッセージをお伝えしなければならない。そんな重圧を感じつつ、筆を取った。
まず、「デジタル時代」とは何かを考えてみなければいけない。
「デジタル」とは定義通りと捉えると、全ての情報を離散的な数値(整数など)の集合体として表現する表現方法の1つであり、連続した物理量で表現するアナログが対義語である。デジタル化することにより、情報は保管、維持、複製がしやすくなる。一方で離散的な数値で表現するために誤差は発生する。では、「デジタル時代」についてはどうだろうか?
「あらゆる情報がデジタル化され、ネットワークを流通し、活用可能となっている時代」と定義付けられる。情報のデジタル化により保存、維持、複製が容易になり、ネットワークを超高速で流通する。その結果、物理的な距離が障壁ではなくなった分野も出てきている。
デジタル化時代では、SMACS(Social、Mobile、Analytics、Cloud、Sensorの頭文字を取った略語)に代表される技術の進歩により、これまでとは比べものにならないほど大量の情報が引っ切り無しにネットワークを流通することとなった。携帯電話やタブレットから、いつでもどこからでもインターネットに接続でき、情報を閲覧したり、発信したりすることが可能となっている。
また、さまざまな機器に付けられたセンサーから24時間365日休まずにデータが送られる。最近メディアでよく取り上げられるIoT(モノのインターネット)もこの文脈の一部といえる。機器に取り付けられたセンサーからは、大量のデータがインターネットに流れ込む。また、インターネット経由での機器の制御が容易になり、遠隔にある複数のシステムが有機的に結合することで、さらに大きな仮想的なシステムが実現されるようになってきている。
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