SSD普及の流れは止まらない
「高速HDDは消滅」 専門家が語る、SSDに注目が集まるこれだけの理由(2/2 ページ)
NANDフラッシュテクノロジー
Objective Analysis、半導体アナリスト、ジム・ハンディー氏
半導体メーカーは3D NANDの価格を下げるべく奮闘している。そのため、2018年くらいまでNANDフラッシュの価格が横ばいになるだろう。その結果、HDDとSSDの価格差は広がり、SSDが大容量のHDDに取って代わる可能性はなくなる。2019年までには半導体の価格破壊が起こり、NANDの価格はHDDの価格に近づくだろう。とは言うものの、しばらくの間、SSDは少なくともHDDの10倍の価格を維持することが予想される。
ITマネジャーは、NANDフラッシュの使い方を学習し、NANDフラッシュをSSDやストレージとして使用するのが必ずしも最適な選択肢ではないことに気付いている。直接接続型NANDは、共有ストレージを持つシステムのDRAM要件の削減に大きく寄与している。パフォーマンスが中程度で手ごろな価格のNVMe SSDが登場し、業界は今後もSATAとSASからPCIeに移行し続けるだろう。
Western Digital傘下HGST、SSD製品マーケティング担当バイスプレジデント、ウルリッヒ・ハンセン氏
フラッシュは2016年もエンタープライズ市場とクラウド市場の両方で拡大を続けるだろう。2016年の主要なアプリケーション領域は「従来のNoSQLデータベース」と「リアルタイム分析」になることが予想される。NVMeプロトコルが広く採用されるにつれ、PCIeはサーバサイドフラッシュの導入に使用する未来のSSDインタフェースという地位を確立するだろう。またPCIe SSDの種類は、最高のパフォーマンスレベルと容量を備えているものからエントリレベルの構成まで、幅が広がる見込みだ。
ストレージクラスメモリ
Fujitsu America、エンタープライズビジネス担当バイスプレジデント、アレックス・ラム氏
SSDまたはPCIeカードの形を取るNANDフラッシュは、唯一の高速なストレージではなくなっている。ストレージ用の高速ストレージメディアのハイエンドの選択肢として、「ストレージクラスメモリ(SCM)」ソリューションが登場するだろう。2016年、SCMはニッチ市場になると考えられるが、そのユースケースの急増が予想される。NANDフラッシュが理論上限界に近づき始めていることを考えれば、そう考えても不思議はない。
Infinio Systems、最高技術責任者(CTO)、スコット・デイビス氏
SCMはフラッシュよりも大きな変化をストレージ業界にもたらすだろう。フラッシュとは桁違いに高速で、耐久性も格段に優れている。そして、1GB当たりのコストはDRAMより安価だ。フラッシュに見られる読み取りと書き込みの不均衡が解消される。最も重要なのが、バイト単位で永続化される時代を先導すると思われることだ。SCMは、前例のないストレージパフォーマンスを発揮し、サーバサイドストレージで処理をするという傾向をさらに強めるだろう。ストレージの経済からアプリケーションの設計まで、あらゆるものが大きく変わることが予想される。
Objective Analysis、半導体アナリスト、ジム・ハンディー氏
今日、SCMについてはさまざまな議論がなされている。現在ソフトウェア開発には、高価なDRAMベースの不揮発性デュアルインラインメモリモジュールが使用されている。IntelとMicron Technologyは2015年7月に「3D XPoint」メモリを共同で発表しているが、これはSCMを安価にしてメモリとストレージ階層で適切な地位を確立することを目的としている。ただし2021年までは、SCMとして3D Xpointを利用するにしても、それをサポートするソフトウェアが充実するとは思えない。その代わり3D XPointは、サーバにおけるDRAM要件を減らすことで、SSDが現在果たしている役割で成功を収めることが予想される。
フラッシュテクノロジー:NVMeの発展
Demartek、社長、デニス・マーティン氏
2016年はNVMeの重要性が急速に高まることを期待している。NVMeは各種フォームファクターとプラットフォームの超高速ソリッドステートストレージにアクセスできるようにする規格で、2016年末までにはスマートフォンからデータセンターストレージに至るまで、広い範囲で普及している可能性がある。ストレージネットワーキングの未来を垣間見ると、2016年には「NVMe over Fabrics」が興味深い形で製品化されることが期待できる。
Qlogic、CTO、グレッグ・シェラー氏
NVMe over Fabricsは、2018年以降にSSDの転送方法の1つとして登場するだろう。NVMe over Fabricsはプロトコル変換のオーバーヘッドとHDDの従来のSCSIトランスポートで使用されるセマンティクスを排除することで、SSDのパフォーマンスを大幅に向上する。また、ファイバーチャネルとイーサネットは、大幅なパフォーマンス改善と待ち時間短縮を実現する非常に軽量なコマンドセットを使用して、NVMeベースのSSDとネイティブに通信できるようになっている。
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