無料アップグレードは無理?
サポート切れ「Windows XP」から「Windows 10」へ、手遅れになる前の必須確認リスト
2014年にサポートが切れたものの根強く残っている「Windows XP」。さまざまなリスクを抱えるWindows XPを、最新OS「Windows 10」へアップデートするのは容易ではない。
MicrosoftのOS「Windows」は絶滅に向かうといううわさを聞いたことがあるかもしれない。主流デスクトップOSであるWindowsはわずか7年前には、エンドポイントの市場シェアの95%を確保していた。その数字が現在では90%に後退したからだ。
ただしこの数字は誤解を招きかねない。確かに、Windowsの市場シェアは2009年に比べると下がったかもしれないが、その間に、デバイスの台数は20億台から30億台へと急増した。新しく増えた数十億台のエンドポイントの多くは、Windows以外のOSを搭載したモバイル端末だ。Windowsの市場シェアが縮小したのは、同OSが直接対応していない分野で市場が拡大したためだ。
併せて読みたいお勧め記事
Windows XPからWindows 10への移行について
Windows 10アップデート前に読む記事
結果として、ユーザーによるWindowsの使い方も変化した。ユーザーが仕事で使う唯一のポータルとしてのクライアントPCは、既に過去のものになった。今では他の選択肢が数多く存在する。ユーザーはタブレットやスマートフォンを使って電子メールを送信したり、仕事用のリソースを管理したりできる。もはやクライアントPCに縛られることはない。
ユーザーがクライアントPCから離れ、Windowsデスクトップへの依存状態から離れても、Windowsアプリケーションは存在し続ける。その意味で、Windowsはいずれ一種のミドルウェアと化すかもしれない。Windowsアプリケーションが機能するために必要な環境を提供しながらも、ユーザーが同OSと直接かかわることはなくなる。
市場シェアをOSのバージョン別で見ると、Windowsの独占状態が続いていることは明らかだ。上位4位までをWindowsが占める。「Windows 7」は依然として52%の圧倒的なシェアでトップにとどまる。「Windows 8」に対する反応が芳しくなかったことを考えるとこれはもっともだ。
「Windows 10」の普及率を見ると、Windowsが依然として優勢なことは一層、鮮明になる。この新OSは既に市場シェアのほぼ13%を獲得して2位に浮上した。そのシェアは既に、Windows 8と「Windows 8.1」を合わせたよりも大きくなり、Windows 8の欠点は、一層際立つ。さらに驚くことに、Microsoftが2014年にサポートを打ち切った「Windows XP」は依然として3位にとどまり、Windows 8.1を比較的軽々と上回っている。
Windows XPからWindows 10へのアップグレード
Windows XPはMicrosoftが既にサポートを打ち切っていることから、これをまだ使っている組織はかなり不安定な状況にある。Windows 10へ移行すべきときに来ているのに、Windows XPからWindows 10への移行は簡単というわけにはいかないのだ。
まず、Microsoftは、Windows 7、8、8.1のユーザーに対しては、条件を満たせば無料アップグレードを提供している。だがXPではそのような扱いは存在しない。加えて、Microsoftは既存の設定を全て引き継いだまま移行する「インプレースアップグレード」や一足飛びのサポートはしていない。ただし、一足飛びのアップグレードができないわけではない。最初のステップとして、Vistaの対応するエディションにアップグレードし、次にWindows 7へ、そしてWindows 10へと移行する。この手順は複雑で困難な多くの危険を伴う。従って最後の手段としなければならない。
Windows XPからWindows 10への移行を準備しているのであれば、XPは古い端末に搭載されていることも多く、新しい端末ほど効率的にWindows 10を実行できない場合もあるという認識が必要だ。さらに複雑なことに、インプレースアップグレードができないので、アップグレードした後に全てのデスクトップアプリケーションを再インストールしなければならない。その全てを念頭に置いた上で、下記を確認する必要がある。
- ユーザーがどのアプリケーションを使っているか
- ユーザーが使っているアプリケーションがWindows 10に対応しているのか
- アプリケーションをインストールするためのツールが手元にあるのか
- 移行が成功したことをどう証明するのか
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的な家電メーカーが実践する「クリエイティブプロセス効率化」の方法とは? -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的テクノロジー企業に学ぶ、プロセス標準化とプロジェクト納品自動化の秘訣 -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソニー・ピクチャーズ テレビジョンに学ぶ、次世代サービスデリバリーのヒント -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソミック石川に学ぶ、ICT浸透後に直面した「工数管理」の課題と解決策
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
4
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
7
ANAが専用回線から移行した「NaaS」の全貌 ネットワーク準備が数カ月から数週間に
-
8
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
9
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
10
「プログラマー不要論」にThe Linux Foundationが示した答え
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
9
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
10
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー