新規参入ベンダーが相次ぐ急成長分野
「とんでもない数の企業」がひしめくSD-WAN市場、2020年までの爆発的成長は約束されている?
ネットワーク専門家が注目している「SD-WAN市場の再編」「APIとSDN」「次期米大統領に望むサイバーセキュリティ政策」という3つのトピックを紹介する。
IT担当者およびITベンダーのコミュニティーである『Packet Pushers』に寄稿するブロガーのドルー・コンリーマリー氏は、SD-WAN(Software Defined WAN)市場の再編について考察し、この市場には「とんでもない数の企業」がひしめいていると指摘した。同氏は当初から、この市場のベンダーは最終的には、主要な4~5社しか残らないだろうと見ていたという。しかし、ネットワーク技術の総合イベント「Interop 2016」でベンダーと話した後、コンリーマリー氏は、「再編が起こるかどうかは疑問だ」と考えるようになったという。SD-WAN市場が2020年には、60億ドル規模に拡大すると推計されているからだ。「2015~2020年の年平均成長率は90%に上る」と同氏は付け加え、ベンダーは、SD-WAN市場で長く存続できそうだと述べた。
さらにコンリーマリー氏は、「ベンチャーキャピタリストは、投資先が利益を出すことではなく、成長することを望む。SD-WANのような急成長分野では、新興企業は、より長く活動していける可能性がある」と指摘した。各ベンダーの間には、次のような機能における類似点が多数ある。
- 幅広い接続タイプのサポート
- アプリケーションの特定
- 経路の選択
そのため、製品選択に当たっては、ユーザーが違いを見分けて評価することが特に重要になる。とはいえ、新興企業はファイアウォールやマルウェア検知、アプリケーションパフォーマンス監視などの分野に重点を置いていることから、同氏は「今後は差別化が進む可能性がある」と見ている。
APIとSDN
ネットワークエンジニアのアイバン・ペペルンジャク氏は、SDNの世界におけるAPIの役割を論じた動画を制作した。同氏は、ネットワークプログラマビリティは重要だと述べた上で、「コマンドラインインタフェース(CLI)でAPIを操作できるようにしている機器ベンダーは、SDN対応機器を実現したと主張することが多いが、これは正しくない」と指摘した。
ペペルンジャク氏は「システム管理者はGUIの管理インタフェースを望まず、繰り返し可能なプロセスを作成するには、コマンドラインツールを好んで使う」と述べた。それでもシステム管理者は、APIを使ってシステムをリモートで管理したいはずだというのが同氏の認識だ。さらに同氏は、ネットワーク機器のCLIには、「構造化されていない」「複数行の構成が必要」「ステータスコードがない」といった固有の問題があると付け加えた。
次期米大統領に望むサイバーセキュリティ政策
調査会社Enterprise Strategy Groupのアナリスト、ジョン・オルトシク氏は、2017年1月に就任する次期米大統領に、サイバーセキュリティについてどのような政策を望むかを明らかにした。ただし、サイバーセキュリティは、最近の予備選挙討論会では少ししか言及されなかった。だがオルトシク氏は「サイバーセキュリティは次期大統領選挙において重要な国家的課題となっている」との見解を示し、連邦政策へ提言した。
第1に、米国は全米対象のサイバーセキュリティ教育プログラムと、サイバー攻撃について国民に詳しく周知する全米対象の啓発キャンペーンを立ち上げる、そのための資金を手当てする必要があると、同氏は述べた。また、民間のサイバーセキュリティ投資拡大を促す税制上の優遇措置の導入と、包括的なデータプライバシー政策の策定も提唱した。さらにオルトシク氏は、予算190億ドルのサイバーセキュリティ国家行動計画は、透明性の向上が必要だと苦言を呈した。そして何よりも、米国は、サイバー犯罪の減少に向けた国際的かつ多角的なサイバーセキュリティの取り組みをリードしなければならないと、オルトシク氏は締めくくった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[アトラシアン株式会社] IT運用や従業員サポートは生成AIでどう変わる? 使い方や導入の流れは? -
製品資料
[株式会社みらい翻訳] 音声翻訳活用の課題を解決、“本当に使える”ツールの特徴とは? -
製品レビュー
[Wrike Japan 株式会社] 400店舗を支えるWalmart Canada、散在する情報やアナログな管理をどう変えた? -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 年間100件超のDXプロジェクトを統合管理、JERAはどのように実現した? -
事例
[Wrike Japan 株式会社] グローバルなクリエイティブ業務を合理化、エスティーローダーに学ぶ実践のコツ
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
9割が頓挫する「AI内製化」 差がついたのはツールより設計力
-
2
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
3
技術力だけでは「上に行けない」 シヤチハタCDOが語る、情シスが次の役割をつかむ条件
-
4
JSONをやめてPythonで送る トークン消費を約7割抑えるAIの設計
-
5
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
6
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
7
7割が目標未達のERP導入 予算を狂わせる「10の隠れコスト」
-
8
APIキー奪取から3時間でクラウド掌握 Anthropicが暴いた「バイブハッキング」の現実的な防御策
-
9
「従来のRAG」は限界か Databricksが示す「適応型検索」の勝算
-
10
「企業におけるAI導入検討度とIT投資優先度」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
2
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
「スクラム」と「カンバン」の違いとは? アジャイル型開発手法を徹底比較
-
9
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
10
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー