登場し出したユースケース
AWSが誰でも使える「機械学習」を実現? 有望市場への取り組みを見る(2/2 ページ)
機械学習のユースケースと競合
機械学習、特にAmazon Machine Learningは、予測的な結果や規範的なものになり得る結果に特化しているため、従来の分析から進歩を遂げている。Amazon Machine Learningは競合他社の機械学習テクノロジーほど高度ではない。例えばトレーニングデータは100GB、実際のバッチ予測データは1TBに制限されている。
競合サービスも多い。恐らく最も著名なのがIBMの「Watson Analytics」だ。Watson Analyticsは、データ視覚化と予測分析をシンプルな「対話型」のインタフェースで提供する。また、Microsoftの「Microsoft Azure Machine Learning Studio」は、多数の機械学習のユースケースに適応可能な、そのまま使えるサンプルライブラリを提供している。それでもサードーン氏はAmazon Machine Learningに多くの期待を寄せており、使い方次第でAmazon Machine Learningの可能性は無限大だと語る。
例えば、「最適なエクスペリエンスを提供したりユーザーの注目を引き続けたりするために、Webサイトにおけるユーザーの行動を熟知する」という戦略は多くの組織に共通している。機械学習と予測分析は、「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)やAmazon Redshiftでクリックストリームデータを分析して、ユーザーがクリックしそうな場所についての予測を立てる。管理者やデータアナリストは、これらの確率に基づき、望まれる最終状態(購入など)へとユーザーのクリックを誘導するために頭をひねらせるというわけだ。
Amazon Machine Learningはレコメンデーションエンジンとしての可能性も秘めている。「顧客にお勧めのレストランを提案するようなアプリからメリットを得られる業界は多い」とサードーン氏は語る。例えば、機械学習機能は、年齢、性別、居住地などユーザーが入力したデータを類似ユーザーや彼らの口コミなどのデータと比較して、そのユーザーに合った店を導き出す。このプロセスは多岐にわたる顧客の意思決定に適用できる。
ノルウェー在住のブロガー、アーネ・サンド氏が、数ある興味深いAmazon Machine Learningのユースケースの1つを紹介している。同氏はAmazon Machine Learningを天気予報や首都オスロの気温予測に利用した。通常オスロの天候パターンは西からの影響を受けるため、データセットにノルウェーの都市スタバンゲルやベルゲンなどの観測結果を含めた。これらの過去データを投入した結果、Amazon Machine Learningは新しいデータを生成して、オスロの気温をほぼ正確に予測するのに成功したという。
サンド氏は自身のブログにこう記している。「手始めに実世界のデータセットでAmazon Machine Learningを試してみるのは、大変興味深いことだった」
ちょっとした障害
現時点では、分析するデータはAWSリソース内に存在していることが条件となっているとサードーン氏は付け加えている。「これはAmazon Machine Learningの課題の1つだ。オブジェクトストレージのAmazon S3、データウェアハウスのAmazon Redshift、そして従来のSQLリレーショナルデータベースを提供するAmazon Relational Database Serviceにしか接続できない」
ただし、別のデータソースを操作することを好むデータアナリストは、「Apache Spark」などのオープンソースの機械学習システムと組み合わせて「Amazon Elastic MapReduce」を使用することが可能だ。「この組み合わせによって、ほぼ全てのHadoopデータソースに接続できる」(サードーン氏)
Amazon Machine Learningは非常に簡単にセットアップできるとサードーン氏はいう。また、エンドユーザーはAPIを使用して自然言語クエリを組み込むこともできる。
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