機械学習で複雑怪奇なネットワークに立ち向かえ
「ネットワーク監視分析アプライアンス」はネットワーク管理の救世主となるか(2/2 ページ)
合併買収が当たり前の時代だからネットワーク監視分析アプライアンスが必要に
大規模データセンターを運用する大企業では買収合併を頻繁に行うため、システム統合や相互連係の業務も多数発生する。また競争力を高めるため、新規のシステム追加や更新作業は迅速に行わなければならず、ネットワーク管理がシステムの進化速度についていけない事態にもなりがちだ。コスト削減と効率化のためにパブリッククラウドへのシステム移管や外部連係などが発生する一方で、こうした複雑化するシステムを管理するためのコストが上昇するという矛盾も起きる。
一方、「シャドーIT」(企業のIT部門や管理者が把握できない範囲で、個々の部門やスタッフが勝手にシステムを拡張したり外部システムと連係したりすること)で高まるセキュリティリスクも懸念になる。ネットワーク全体の挙動やパフォーマンスを把握し、こうした問題を可視化するのがネットワーク監視分析アプライアンスを導入する狙いだ。
ただ、この目的をカバーできる製品は意外なほど少なく、市場規模も大きくない。このような分析ツールを必要とする大規模で複雑なネットワークを抱える企業はまだ少ない。この分野の大手ベンダーGigamonでは、Cisco Systtemsの参入を受けて“逆に”株価が上昇した。これは「この市場の存在をユーザー企業が知ることで需要が拡大する期待を反映したため」という指摘もある。
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データセンターの開発環境は
Cisco SystemsはTetration Analyticsのメリットとして、同社のSDN(Software Defined Networking)関連製品の総称「ACI(Application Centric Infrastructure)」の他、クラウドとデータセンターを横断してアプリケーション管理が可能な「CliQr」によるポリシーベースの管理などが利用できる点を訴求している。ネットワークにおける挙動をリアルタイムで監視しつつ処理の自動化を可能にした。アプリケーション管理におけるポリシー変更がどのような影響を及ぼすのかもTetration Analyticsで検証できる。ツールの組み合わせで発生するシステムの処理能力低下やトラブルを予測することも可能だ。
日本では「金融サービス」「政府、官公庁などの行政機関」「サービスプロバイダー」がネットワーク監視分析アプライアンスのターゲットになるとCisco Systemsは考えている。特に金融サービスと行政機関にとっては、処理能力維持とコンプライアンス(法令順守)、セキュリティ確保が導入の主な目的となる。大量のアプリケーションが複雑に相互依存して動作する環境で処理能力を維持しつつ、不審な挙動や不正なアクセスがないかどうか監視することを期待することになる。「サービスプロバイダー」では提供するサービス品質(ユーザーの操作に対する反応速度など)を一定に保つ「SLA管理」の実現に活用できる。
セキュリティについては、既存のセキュリティ製品との組み合わせでネットワーク監視分析アプライアンスはより確実な効果を発揮するとCisco Systemsは説明する。
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