互換性トラブルを事前に確認しよう
Windows 10移行“あるある”、「Office」とドライバ問題を片付けるには?
「Windows 10」への移行について考える際には、ハードウェアの最小要件、「Microsoft Office」とデバイスドライバに付随する潜在的な問題、Webアプリの互換性を念頭に置く必要がある。
新しいOSへの移行は単純作業ではない。Microsoftの「Windows 10」も例外ではない。
自社に最適なWindows 10のバージョンを決定したら、IT管理者はアップグレードプロセスがどのように進むのかを明らかにしなければならない。また、作業に着手する前に、自社のネットワークとデバイスがWindows 10に対応していることを確認する必要がある。ハードウェア要件からWebアプリの互換性に関する懸念事項に至るまで、Windows 10への移行が難しいのも、うなずける。
Windows 10への移行に備えるIT管理者は、Windows 10の最小ハードウェア要件を確認し、「Microsoft Office」に関する問題の解決方法を押さえ、ドライバの不具合といった不安要素への対処法を理解しなければならない。
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Windows 10の最小ハードウェア要件
Microsoftは、デスクトップPCでWindows 10を動作させるために必要なハードウェアの最小要件の一覧を公開している。具体的には、
- 1GHz以上のプロセッサ
- 1GB以上のRAM(64ビット版では2GB以上)
- 16GB以上のHDD(64ビット版では20GB以上)
- DirectX 9以降のグラフィックスカード
- 解像度が800×600以上のディスプレイ
が必要となる。この要件を全て満たせばデスクトップPCでWindows 10を実行できる。ただし、最小要件を満たしていても快適に動作するとは限らない。快適に動作するかどうかは、使用するインストールの種類とWindows 10で実行するワークロードによって異なる。
IT部門がWindows 10のクリーンインストールをしたのであれば、最小要件を満たしていれば良い。だが、以前のバージョンのWindowsからアップグレードする場合、Windows 10では16GB以上のHDD容量が必要になる。また、ワークロードの面では、ユーザーがMicrosoft Officeなどの軽量アプリを利用するのであれば、最小ハードウェア要件を満たしていれば事足りる。だが、それよりも負荷が高いアプリを使う場合、管理者は最低要件よりも堅牢なハードウェアに投資する必要があるだろう。例えば、グラフィックを多用するアプリではDirectX 10対応ビデオカードが必要になるかもしれない。さらに、軽量アプリを使用する場合でも、800×600の解像度では十分でないとユーザーが判断する可能性もある。
Microsoft Officeの問題を解決する方法
IT部門によるWindows 10への移行完了後には、ユーザーがMicrosoft Officeで何らかの問題に直面する可能性がある。ユーザーがMicrosoft Officeの問題に直面した場合、管理者が最初にすべきことは、ユーザーのPCにWindows 10とOfficeスイートの最新アップデートが全て適用されているかどうかの確認だ。全てが最新の状態でも問題が発生するなら、Microsoft Officeのインストールが破損している恐れがある。
インストールが破損している場合、管理者は「コントロールパネル」「プログラム」「プログラムと機能」の順に開く必要がある。この操作によって開かれるウィンドウには、デスクトップPCにインストール済みのアプリやソフトウェアの一部が一覧表示される。Microsoft Officeが表示されるまで下方向にスクロールして、Microsoft Officeを選択されたい。その後、「リンクの変更」をクリックすると、「オンライン修復」と「クイック修復」という2つの選択肢が表示される。その名前の通り、クイック修復の方が高速だが、信頼性はオンライン修復の方が高い。
Microsoft Officeが機能していても、ファイルを開こうとすると「ファイルが破損しています」というメッセージが繰り返し表示される場合は、保護ビューを無効にする必要がある。保護ビューを無効にするには、「ファイル」「オプション」「セキュリティ センター」の順にクリックする。セキュリティ センターで、「設定」を選択して「保護ビュー」タブを表示すれば、保護ビューを無効にすることが可能だ。
Webブラウザの互換性に関する問題は防げるのか
Windows 10への移行準備において重要なのは、Windows 10の新しいデフォルトのWebブラウザとして搭載されている「Microsoft Edge」が、レガシーアプリでは適切に機能しない可能性を心に留めておくことだ。Windows 10には「Internet Explorer 11」(IE11)も同梱されている。だが、一部の企業では、レガシーアプリを確実に互換させるためにIE11よりも古いバージョンのIEを使わなければならないのが実情だ。現時点で、Windows 10でサポートされているIEはIE11のみとなっている。
以前のバージョンのIEでレガシーアプリを実行する方法として、IT部門はMicrosoftの「リモートデスクトップサービス」から旧バージョンのIEを仮想化することができる。リモートデスクトップサービスによって、ユーザーはリソースを大量に消費することなく、必要なバージョンのIEを利用することができる。Microsoftの「Windows Server 2008」ではIE7からIE9まで、「Windows Server 2008 R2」ではIE8からIE10までを実行できる。さらに、IE10は「Windows Server 2010」でも実行可能だ。
「Internet Explorer 互換表示一覧」機能は、旧バージョンのIEをエミュレートして、IE11でのレガシーアプリのパフォーマンスを向上することを目的としている。このツールはIE8以前のブラウザ上であらゆるものを実行でき、静的なWebサイトに最適である。だが、エンタープライズリソースプランニングツールといった複雑なWebアプリには向いていない。IE11の新機能である「エンタープライズモード」を使用すれば、管理者は任意の指定URLをIE7またはIE8で表示することが可能だ。
ドライバの不具合について
ユーザーのデスクトップPCを以前のバージョンのWindowsからWindows 10にアップグレードすると、ドライバエラーが発生する可能性がある。エラーの一般的な原因は、互換性がないにもかかわらずWindows 10に引き継がれたサードパーティーのドライバだ。また、期限が切れたサードパーティーのドライバが原因の場合も考えられる。不具合が最も多く発生するドライバは、ビデオドライバだ。エラーの原因となっているドライバを管理者が把握していれば、その問題のドライバを最新バージョンに置き換えれば問題は解決するだろう。
問題のあるドライバを特定するには、「デバイスマネージャー」を参照されたい。管理者は、「スタート」メニュから、この機能にアクセスできる。「スタート」をクリックした後、「コントロールパネル」を選択し、「デバイスマネージャー」を選択すると、システムに搭載されている全てのデバイスが一覧表示される。問題が発生しているデバイスには、フラグが表示される。一般的な操作としては、フラグが表示されたデバイスを右クリックし、「ドライバソフトウェアの更新」を選択する。デバイスが正しく検出されない場合は、「ハードウェア更新のスキャン」をクリックした後、ドライバをアンインストールするかデバイスを無効にする必要がある。
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