AI、マイクロサービス、エッジコンピューティング、DevOps
2018年のエンタープライズITトレンド――8賢人はこう語った(2/2 ページ)
エッジコンピューティングの普及により再定義されるカスタマーサービス
端末の近くに移行するコンピュータの処理能力――クリス・ビーバーズ氏
短い待ち時間、高いスループットと処理能力、大量のデータ処理がアプリケーションに求められることから、2018年には、エッジコンピューティングが普及するだろう。AIと機械学習は、大規模なデータセットに作用し、多くのコンピュータの処理能力を消費する。そして、一般消費者向けアプリケーションやエッジアプリケーションでも、その必要性は高くなる一方だ。音声アシスタントや自動運転車などは、ほんの数例にすぎない。そのため、AIと機械学習のサービスを提供している企業は、これらのテクノロジーを使用するインターネットの末端近くにコンピュータの処理能力を移す必要がある。
例えば、自動運転車は、ナビの決定を下すために、リアルタイムでコンピューティング処理を行わなければならない場合がある。そのためには、サーバにアクセスして、数ミリ秒という短い時間内に処理を完了できることが条件となる。このレベルの待ち時間を実現するには、高分散型のエッジコンピューティングアーキテクチャが欠かせない。ワークロードの管理機能は、このような環境で働くアーキテクトの役に立つ。そのため、高分散型のエッジコンピューティングネットワークを構築している企業が提供する新しいテクノロジーを調査することをお勧めする。このようなネットワークでは、コンピューティング能力が分散された形で末端に提供されており、全ての携帯電話の基地局にコンピューティングノードを配置している場合もある。
IoT時代におけるコールセンターの新たな定義――トム・グッドマンソン氏
スマートテクノロジーとIoTの誕生は、引き続きカスタマーサービス担当者の定義に変化をもたらすだろう。コネクテッドデバイスとコネクテッドアプライアンスのメリットは、企業に直接問題を報告できることにある。問題が発生したときに、顧客が企業に問題を報告する手間を完全に省くことができる。
問題となるのは、コールセンターの電話対応係に誰が連絡を取るかだ。多くの場合は、修理担当者か問題を直接解決できる製造現場の担当者のどちらかになる。IoTの世界では、カスタマーエクスペリエンスの第一線を定義するのがさらに難しくなるだろう。そのためには、社内のさまざまな部署のトレーニング、人員配置、設備投資について、企業が再検討しなければならないからだ。カスタマーサービスの役割は、従来のコールセンターの電話対応係の範囲を超えたものになる。
DevOpsの新しい基準と「シフトレフト」
DevOpsにおける総合的な基準の高まり――アンダース・ウォールグレン氏
DevOpsが企業で普及したことによって、CIOはDevOpsの変革自体における可視性やコンテキストと、それがビジネス全体にもたらす意義を得ようとしている。CIOは基準を重視することが多い。また、最も重視されるのは、技術担当者や指導者など、複数の関係者が一様に分析結果を掘り下げて、さまざまなビジネスレベルにおけるKPI(主要業績評価指数)を特定できるよう複数のデータソースにアクセスするための総合的なアプローチを促進する方法だ。
1つの画面でデータを確認できる総合的なアプローチによって、CIOは、あらゆる時点における自社のソフトウェアの配信とリリースのステータスを一目で把握できる。また、各部門にDevOpsがもたらす効果を正確に測定し、異なるナレッジの状態を適切に高められるかについても理解することが可能になる。また、増大するサイバーセキュリティの脅威と規制強化の兆しによって、基準への総合的なアプローチは、CIOがソフトウェア配信セキュリティに関する取り組みを「シフトレフト(注)」することを後押しする。そして、テストの可視性とコンプライアンスは配信の全プロセスに欠かせないものになるだろう。
注:システムリリース前に脆弱性を徹底的に排除すること。
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