「パブリック共有チャンネル」との違いは
「Slack」の新機能「プライベート共有チャンネル」は何ができて、何ができない?
「Slack」は新機能の「プライベート共有チャンネル」で、組織の内外をまたぐコラボレーション機能の拡充を目指す。ただしツール間の相互運用性の課題は、まだ解決していない。
Slack Technologiesは2018年1月、チームコラボレーションツール「Slack」の新たな機能として、非公開情報の共有に役立つ「プライベート共有チャンネル」のβ版を公開した。同社が2017年9月にβ版を発表した、公開情報の共有に役立つ「パブリック共有チャンネル」に続く新たな「共有チャンネル」機能だ。共有チャンネルは、異なる組織の「ワークスペース」(Slack参加メンバーの共有スペース)間の安全なコミュニケーションを通じて、組織間のコラボレーションを可能にする。
調査会社Constellation Researchでアナリストを務めるアラン・レポフスキー氏はブログで、大企業はソーシャルツールの向上を待望しており「共有チャンネル機能はこれから重要性を増していく」と指摘。組織間のコミュニケーションでは参加メンバーを限定したい場合が少なくないことから、プライベート共有チャンネルの方がパブリック共有チャンネルよりも利用頻度が高くなるはずだと、レポフスキー氏は予想する。
Slackのプライベート共有チャンネルにアクセスするには、該当する「チャンネル」(ワークスペース内の仮想的な部屋)に参加するための招待を受ける必要がある。プライベート共有チャンネルで共有するコンテンツは、そのチャンネルのメンバー以外の検索結果には表示されない。
調査会社Nemertes Research Groupのアナリスト、アーウィン・レイザー氏によると、同社が最近「ユニファイドコミュニケーション」(UC)やコラボレーション分野の調査をしたところ、組織外(パートナーやサプライヤー、顧客など)とのコミュニケーションにチームコラボレーションツールの利用を計画しているか、既に使用している企業は約20%に上った。これは前年の調査時よりも増えているという。ただし「外部メンバーの会話のアーカイブを取得する必要があるかどうかの判断など、未解決の問題が残る」とレイザー氏は指摘する。
共有チャンネルのセキュリティを強化する管理オプション
管理者は特定の共有チャンネルについて、ワークスペースのメンバー全員に公開するパブリック共有チャンネルにするか、非公開のプライベート共有チャンネルにするかを選択できる。その他、以下の管理が可能だ。
- 自分の組織が接続している組織外ワークスペースの表示
- 新しい共有チャンネルの作成
- 保留中の共有チャンネル招待の確認
- 共有の中止
管理者であっても、自身がメンバーになっていないプライベート共有チャンネルについては、名前やその中のコンテンツを見ることはできない。
プライベート共有チャンネルのβ版は現在、有償の「スタンダード」プランまたは上位版の「プラス」プランを契約している組織で利用できる。今後は大規模組織向けの「Enterprise Grid」プランでも利用できるようにするという。
外部コラボレーションのサイロ化が課題
今回のβ版で組織内外のSlackユーザー同士のコラボレーションが前進するとしても、異なるチームコラボレーションツール間の相互運用性の課題は、依然として残る。「サービス間通信を可能にしないうちは、他のサービスを使っている相手とのコミュニケーションは難しい」とレポフスキー氏は指摘する。
レイザー氏によると、ITリーダーの間ではアプリケーションの運用負荷増大が懸念されているという。相互運用性が不十分であることから、社外とのコラボレーションには複数のチームコラボレーションツールが必要になることが少なくないからだ。「幾つものメッセージングサービスやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を使うことは、一般ユーザーにとっては珍しいことではない。だが企業にとってはガバナンスとコンプライアンス(法令順守)の問題につながる」とレイザー氏は語る。
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