機能だけでなく、外部委託なども考慮に入れよう
人材管理(HCM)システム主要6製品を比較 自社に合うオプション機能は?(1/4 ページ)
人材管理(HCM)システムの市場は規模が大きく活気にあふれ、大手企業から小企業まで幅広く対応している。HRソフトウェアツールを調査すれば、ニーズに合った適切なHCMシステムが手に入るだろう。
企業はできる限り優れた人事(HR)ソフトウェアを求めている。管理、福利厚生、給与処理といったHRの中心機能(コア機能)はあらゆるビジネスの基礎になり、企業運営に欠かせない。これに対して、人材管理(HCM)システムの新たな機能は、企業が成長するに従って効果を発揮する。人材管理ソフトウェアや従業員コラボレーションツールなどがその例だ。
大手のHRソフトウェアベンダーが提供するほぼ全てのHRソフトウェアは、人材管理やコラボレーション機能を提供する。各ベンダーは、顧客企業がこれらの機能に価値を見いだしていると知っているのだ。結果、大半のベンダーが類似の製品を提供している。顧客企業の選択肢は非常に多い。
選べるのはベンダーだけではない。各ベンダーはモジュール化を競っており、顧客が細かく選択できるオプションを用意している。顧客企業はHRソフトウェアのバンドル(ソフトウェアが事前構成されている製品)を受け入れなくてもよくなった。バンドルはその全てが利用されない可能性がある。必要なものを自由に選択し、選んだものだけに料金を支払えばよい時代になっている。
だが、重要なのは、各企業が自社のビジネス要件を認識し、HRソフトウェアでそうした要件に対応する方法を把握することだ。ソフトウェアのバンドルと構成の柔軟性が増したことで、HRソフトウェアベンダーは決まった価格を事前に提示しなくなっている。大半のベンダーは、一定期間に利用するユーザー単位、またはライセンス当たりに料金を請求するとしている。そのため、企業とベンダーが最終的なHRソフトウェアのパッケージを決めるまで、ベンダーの価格設定についてしっかりとした感覚をつかめない可能性もある。
顧客企業は提案段階と価格交渉で、不利な立場に置かれることになる。準備を整えずに話を進めると、不要な機能やモジュールにコストがかかり過ぎる結果に陥いる。繰り返しになるが、顧客企業は自社のビジネスニーズと、そのニーズにHRソフトウェアで対処する方法を明確かつ徹底的に把握することが重要だ。
本稿では検討すべき重要な要素と、HRソフトウェアおよびHCMシステムについて比較する。登場するHRソフトウェアとHCMシステムは以下となっている。
- SAP SuccessFactors
- Ultimate Software UltiPro
- Workday HCM
- Oracle HCM Cloud
- Cornerstone OnDemand
- ADP Vantage HCM
HCMシステムを既に導入済みかどうか
大手企業の多くは、高度にカスタマイズしたHCMシステムを既に社内で使用している。こうしたシステムのカスタマイズに膨大な投資をしている企業もある。そのような企業は、既存のシステムを破棄することも、新規システムやクラウドベースのシステムに切り替えることもできない可能性がある。もしそうなら、既存のHCMシステムにコード(プログラム)ベースで機能を統合できなければならない。
人事処理の運用に支援が必要かどうか
企業の規模がいくら小さくても、給与を支給し、福利厚生を提供しなければならない。こうした企業は、必要最小限のニーズに合わせて、ソフトウェアの価格を設定できるHRソフトウェアベンダーが必要になる。必要に応じて、HR業務の外部委託を引き受けるベンダーを検討することも必要だ。
グローバルな従業員がいるかどうか
グローバル企業の場合、HRソフトウェアは、複数のコンプライアンス、規制、通貨の各要件を満たす機能を持っていなければならない。さまざまな言語にローカライズ(地域化)していることも求められる。幸い、こうしたことを専門にするベンダーもある。
従業員のトレーニングとコラボレーションの重要性はどの程度か
モバイルやソーシャルメディアなどの高度な機能を必要とする企業もある。こうした機能があれば、必要に応じて、従業員同士で共同作業を行ったり、連絡を取り合ったりできる。中には、オンライントレーニングのライブラリや、従業員と指導者がリアルタイムでやりとりできる機能を求めている企業もある。こうした企業はエンジニアリング(製造業)、テクノロジー、医療などの知識ベースの分野に多い。こうしたニーズに対応できるトレーニングと学習管理ソフトウェアを提供することに秀でたHRソフトウェアベンダーもある。
採用と人材管理が最優先事項になるかどうか
人材を求めて激しい競争を繰り広げている業界は多い。この状況に後押しされ、従業員の採用、業績、育成機能を持ったHCMソフトウェアを、ほぼ全てのHRソフトウェアベンダーが提供するようになっている。中には、ワークライフバランス支援機能を提供するベンダーもある。こうしたソフトウェアは従業員エンゲージメント(企業と従業員のつながり)と従業員の満足度に貢献する。このような人材管理機能に特化したベンダーもある。
ここからは、HRソフトウェアとHCMシステムの主要ベンダーをリストアップし、各社の製品について簡潔に説明する。
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