人事部門が企業の戦略的なパートナーに
「企業のビジネスを先導するのは人事」を裏付ける4つのトレンド(1/2 ページ)
採用がますます売り手市場になるにつれて、人事向けの技術の展望は急激に変化し、人事担当者はその役割を根本から変えざるを得なくなっている。
人事業界に変革が起ころうとしている。それは、景気の改善や労働力人口の変化、技術の進歩がもたらすかつてないディスラプション(創造に向けた破壊)だ。
業界動向を調査する専門家(industry watchers)が、人事の業務を企業で最も“熱い”仕事に変える4つのトレンドについて語る。
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人事担当者は、これまで従業員を必要に応じて雇用、維持、解雇するために必要な多種多様な仕事を担当するゼネラリストであった。現在では、新たな技術を利用できる機会が大幅に増え、人事担当者は自社の競争力を高めるサポートの役割を担っている。
「技術はもはや人事部門の障害とはならない」とコンサルティング会社であるInformation Services Groupのパートナー兼アナリストのデブ・カード氏は語る。彼女は、技術は障害にはならず、むしろ技術がセルフサービス(ここではアカウント処理などを人事ではなく従業員が自ら実施できる仕組みのこと)やロボットによるプロセスの自動化によって、付加価値のない仕事の自動化をますます担うようになるという。このため、人事部の統括者や統括者が率いるチームはそれらの仕事から解放され、企業の戦略的なパートナーになれると指摘した。
「こうなると、SaaS(Software as a Service)への移行によって人事担当者はニーズに、素早く対応できるようになり、IT担当者への依存度が下がる」(同氏)
「直感的に操作できるモバイル端末や音声サービス、クラウド型HCM(人的資源管理)スイート、従業員や管理者が利用可能なセルフサービスなどが、今日私たちの知っている人事部門と同じ働きをするようになる」と同氏は語る。
「人事部門は、システムが不完全であるという理由で次善策を考え出す必要はなくなる。代わりに、技術や技術を利用した新しい働き方を取り入れることができる」(同氏)
人事担当者の未来にはデータに基づく判断が必要
人事部門にとっての最も有益な変化の1つが、データの重視だ。これまでは、人事担当者は、自身の職務経験や訓練、直感に基づいて採用や雇用の決断や人材の推薦をしてきた。これは多くの場合、依然として根強い。しかし、今後、人事担当者の仕事は感覚ではなく、データや分析に基づく必要が出てくる。
「人事部門のデータ化は最も意義深い変化だ」とピープルアナリティクス(人材分析)および人員計画サービスを提供するVisierのCSO(最高セキュリティ責任者)、デイブ・ワイズベック氏は言う。データ化は、雇用や評価、報酬決定、開発の分野においてより良い方向への大きな変化だと彼は考えている。
「人材の獲得から解雇に至るまでの従業員と関わりは、さまざまな情報を提供してくれる。この情報から人材に関するより良い判断をするための洞察が得られる」と同氏は語る。
さらに、同氏によると、競争的優位性の向上のために扱うデータを人事関連のデータに限定する必要はないということだ。
「人事部が持っているシステムやプロセスは従業員のデータのほんの一部にすぎない。会社が行う全てのことは、従業員が生産や販売、運用または革新を起こすことから始まる。そのため、企業のアプリケーションは自社の競争力や顧客満足度、利益を増加させることができる非常に貴重な人に関するデータを保有しているといえる」(同氏)
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