Accentureの最新技術レポート
CIOなら意識しないと恥をかく「ポストデジタル時代」5つのトレンド(1/2 ページ)
最新の「Accenture Technology Vision」レポートはデジタル台帳(ブロックチェーン)、AI(人工知能)、拡張現実(AR)、量子コンピューティングを「CIO(最高情報責任者)にとって欠かせない新技術」と位置付けた。
Accentureの技術トレンドに関する年次レポート「Accenture Technology Vision 2019」は、われわれがデジタルの後の時代、つまり「ポストデジタル時代」を迎えていると宣言している。
2019年2月、米国サンフランシスコで行われたメディア向け説明会でAccentureの最高技術責任者(CTO)兼最高イノベーション責任者を務めるポール・ドーアティ氏は、「企業がポストデジタル時代の新しいトレンドに乗るためには、優れた技術スタックの構築と同じくらい信頼の構築が大きな要因となるだろう」と語った。
「リーダーは信頼や責任といった人的価値が単なるバズワード(流行語)ではなく、成功の重要な原動力であることを認識しなければならない」(ドーアティ氏)
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改めてデジタルの価値とは
Accentureが特定した5大トレンド
ポストデジタル時代に、企業が自らを差別化し、成功を収めるには、5つの大きなトレンドを踏まえる必要があるとAccentureは解説する。これらのトレンドは、大きくまとめると、AI(人工知能)のような難解な新技術の導入や、パーソナライズ(個別化)されたマーケティング、職場の自動化、セキュリティの強化、リアルタイムマーケティングだ。Accentureは、これらのトレンドを次のように命名している。
- DARQ POWER(DARQパワー)(注)
- Get to Know Me(自分を分かってくれる)
- Human + Worker(技術を駆使する)
- Secure US to Secure ME(私たちと私を守る)
- MyMarkets(自分だけの市場)
※注:DARQ:Digital ledger(デジタル台帳)、AI、extended Reality(拡張現実)、Quantum computing(量子コンピューティング)の頭文字を取った造語
こうしたトレンドに沿った取り組みをいち早く進めるアーリーアダプターは、短期間で何らかの収穫を得るだろう。だが長期的な成功は、信頼に関係する問題に対して企業がどう振る舞うかにかかっている、とドーアティ氏は述べた
こうした問題には、データプライバシーに関する懸念、意図的または非意図的な選挙への大手IT企業の関与、デジタル機器の使いすぎによる健康被害などがある。これらの問題への反発は大衆文化にも広がっているという。2019年のスーパーボウルCMでも、大手IT企業を皮肉るものが多かったとドーアティ氏は指摘した。
ドーアティ氏は「6年前には、企業は『デジタルをどのようにビジネスに役立てるか』に知恵を絞っていた。今では、デジタル技術が従業員、パートナー、顧客の生活をどう変えたかに注意を払っている」と語った。さらに、ポストデジタル時代には、技術が及ぼす影響への対応は、取締役会が責任を負う大きな問題になるだろうとの見通しを示した。
技術による差別化が再び重要に
Accentureによると、この10年間ITのインフラは「競争上の差別化要素」としては扱われてこなかった。企業が仮想ITインフラやクラウド移行を進めたからだ。だがポストデジタル時代には、CIOは最先端のITで技術を補強しなければならない。CIOや企業が成功を収めるに、技術面で企業IT戦略の変更が必要になる。
「企業は今後3~5年間に『失ったインフラのノウハウ』を取り戻す必要が出てくると考える。以前はサーバなどのオンプレミス導入の初期段階に熟考しなければならなかったが、最近ではそれほど考えずに済むからだ」と、Accenture Technology Labsの戦略技術ビジョン担当マネジングディレクターを務めるマイケル・ビルツ氏は述べた。
さらに、成功に必要な一連の技術も変わってきている。4年前には、誰もがSMAC(ソーシャル、モバイル、アナリティクス、クラウド)について話していたとビルツ氏は指摘した。
「われわれはDARQという造語を作った。SMACと対比したかったからだ」(ビルツ氏)
DARQ技術には、Intelの自己学習型チップ「ニューロモーフィックチップ」や生物に由来する組織を利用するコンピュータ「バイオコンピューティング」、エッジコンピューティングといった最先端の技術が含まれる。
「量子コンピューティングは、これまで開発されてきた非トランジスタ型コンピューティングに代わるものと考えることができる。ポイントは、ポストデジタル時代には、一連の新しい技術を習得する必要があるということだ」(ビルツ氏)
だが、競争優位を目指してこれらの技術を学び、導入するだけでは足りないとビルツ氏は警告した。
「CIOは、ITサービスでどのように信頼を生み出すかも考えなければならない。例えばブロックチェーンは、企業がさまざまなパートナーとの間で、信頼できる接続を構築する方法だ。AIの大規模導入に伴い、企業はモデルの透明性を高める方法を見いだす必要がある。さもないと、従業員、顧客、規制当局からの信頼を失う恐れがある」(ビルツ氏)
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