快適さと失業リスクは表裏一体?
「AI」「自動化」に9割の若者が歓喜し、6割の若者が恐怖する理由
1990年代以降に生まれた「ジェネレーションZ」世代にとって、人工知能(AI)技術と自動化技術は仕事を助ける手段だが、不安の声もある。それはなぜなのか。
職場の「ジェネレーションZ」(Z世代)にとって、人工知能(AI)技術と自動化技術は時間の節約に役立つ手段だが、同時に職の安定を脅かす存在にもなり得る。ジェネレーションZは一般的に、1990年代以降に生まれた世代を指す。スマートフォンやソーシャルメディア、音声アシスタントといった現代の技術に幼い頃から慣れ親しんで育った世代といえる。
ジェネレーションZの中には、2011年に登場したAppleの「Siri」や、2014年に登場したAmazon.comの「Amazon Alexa」といった音声アシスタントを体験した人が少なくないだろう。プロセス管理と自動化を手掛けるベンダーNintex Globalの技術エバンジェリスト、テリー・シンプソン氏によると、この世代は全般的に、AI技術と自動化技術の有用性についての理解が浸透しているという。
職場の中のジェネレーションZ
NintexがジェネレーションZの就労者500人と就労予定者500人を対象として2019年9月に実施した調査では、ほとんどがAI技術と自動化技術に自信を持っているという結果が出た。「AI技術と自動化技術が自分の仕事をやりやすくしてくれる」という回答は約88%に上る。
シンプソン氏によれば、この世代はAI技術と自動化技術のことを理解していて、職場でAI/自動化技術が増えることを望んでいる。自動化技術は一般的に、単調で反復的な作業を肩代わりしてくれる。従って自動化技術が存在しなければ、そうした作業は従業員が処理することになる。
ジェネレーションZにとって、自動化技術の欠如は不満の種になりかねないとシンプソン氏は話す。ジェネレーションZは特に、私生活の中で使う音声アシスタントや作業自動化プログラムの手軽さに慣れ親しんでいる。一方で企業は大抵の場合、ジェネレーションZが自宅で使うAI/自動化システムに追い付いていない。
ただしAI技術と自動化技術が職場で自分を助けてくれると確信しているジェネレーションZでさえも、AI/自動化技術に対する不安は持っている。
AIや自動化が生む不安
Nintexの報告によると、調査対象者の57%は、AI技術と自動化技術が自分の職の安定に影響するかもしれないという不安を持っていた。「あなたがジェネレーションZの従業員である場合、仕事上の役割がAIシステムや自動化システムに取って代わられる可能性があり、それがリスクになり得る」とシンプソン氏は話す。
それでも「AI技術や自動化技術は多くの場面で組織を支援し、従業員の負担を軽減するのに役立つ」とシンプソン氏は言い添える。「ロボットのせいで仕事を失い、『Outlook』に命じられて会議に出席することは、誰も望んでいない」。信用調査会社Dun & Bradstreetのチーフデータサイエンティスト、アンソニー・スクリフィニャーノ氏はそう指摘する。簡単に自動化できる仕事はいずれ、自動化システムに取って代わられる可能性がある。だがスクリフィニャーノ氏によれば、AI技術や自動化技術は雇用を創出することもできる。
若いジェネレーションZ世代は、他の世代と比べれば不安がる必要はそれほどない可能性がある。若い世代は年配世代と比べて指導がしやすく、変化に対して前向きなものだ。新技術に対しても順応しやすく、雇用主の順応も助けてくれる。「ジェネレーションZは自らのキャリアの中で、AI技術や自動化技術にもっと順応するために、自分のスキルやキャリア目標を再発見したり、照準を絞り直したりする時間がある」とスクリフィニャーノ氏は述べる。
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