「Microsoft Teams」や「Slack」にも影響
「Zoom」がテレワーク需要で不具合 自宅の無線LANトラブルが原因の苦情も
テレワークによるWeb会議サービスへの需要の高まりに伴い、「Zoom」でサービスの不具合が頻発した。「Microsoft Teams」「Slack」といった競合も同様だ。利用の急速な拡大がもたらす影響を整理する。
Web会議サービス「Zoom」を提供するZoom Video Communicationsは2020年3月中旬に、サービスを安定して稼働させることに苦戦していた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行でテレワークの需要が高まり、利用が急増したことが背景にある。
エンドユーザーは、クラウドに保存されたZoomの記録にアクセスするのに通常よりも時間がかかるようになった。Zoom Video Communicationsは、このように応答が遅延した原因として「需要の過剰な増加」を挙げる。
電話でZoomのWeb会議に参加するためのダイヤルイン機能も2020年3月に何度か不調になった。トラフィックの増加で日本とニューヨーク、香港の電話回線が混雑し、利用できなくなることがあった。オーストラリアでも、同月中旬にダイヤルイン機能が時々アクセス不可になった。
「Microsoft Teams」「Slack」も利用が急増 “想定外”の苦情も
一部のエンドユーザーは、2020年3月中旬に長時間にわたって断続的に、Zoom Video Communicationsのクラウド電話サービス「Zoom Phone」で通話の発着信ができなくなった。Zoom Video Communicationsは、Zoom Phoneに影響している問題の「長期的かつ持続可能な解決策」に取り組むと声明を出している。
Zoomのモバイル版クライアントアプリケーションは2020年3月中旬時点で、Appleのアプリケーションストア「App Store」から無料でダウンロードできる最も人気のアプリケーションの一つとなっていた。世界中の教育機関も、Zoomを使ったオンライン授業に取り組み始めている。
トラフィック急増への対処に苦戦するコミュニケーションツールのベンダーはZoom Video Communicationsだけではない。2020年3月16日にはMicrosoftのビジネスチャット/Web会議ツール「Microsoft Teams」でメッセージ送信などの作業ができなくなる障害が発生した。同月17日も、欧州の一部のTeamsユーザーがチャットサービスの停止に見舞われた。
Zoom Video Communicationsは2020年3月の獲得エンドユーザー数を明らかにしていないが、他のベンダーが発表した統計データはZoom Video Communicationsが対処しているトラフィックの急増を示唆している。Teamsは、1日当たりのアクティブユーザー数が同月11日から18日までに1200万人増加し、4400万人となった。この1週間の増加率は37%に達した。Slack Technologiesのビジネスチャットサービス「Slack」も2020年2月1日から同年3月18日までに有料プランのエンドユーザーを新たに7000人獲得しており、これは通常の3倍近くのペースに相当する。
Zoom Video Communicationsのサポートチームには、エンドユーザーの自宅の無線LANの品質など、同社の管理が及ばない要因に関連する苦情も寄せられている。従業員の自宅のネットワーク環境は、企業ネットワーク環境よりも不安定なことが少なくない。
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