1日の「参加者」数は3億人に
「Zoom」の真のユーザー数は分かるのか? 競合の「Teams」「Webex」は?
Zoom Video Communicationsは「Zoom」の「ユーザー」数を一度発表したが、後に「ユーザー数ではなく参加者数だった」と説明し、数値を修正した。本当のユーザー数は何人なのか。競合の「Teams」「Webex」の状況は。
Web会議サービス「Zoom」を提供するZoom Video Communicationsは自社のブログ記事の中で、Zoomのユーザー数に関して誤解を招く説明を記載した。2020年4月22日のブログで、Zoom Video CommunicationsはZoomの「ユーザー」が1日当たり約3億人だと述べた。同社は後にこの内容を更新して、「ユーザー」ではなくWeb会議への「参加者」が1日当たり3億人だと書き換えた。1人の人物が1日に2回Zoom会議に参加した場合、同社はそれを2人の参加者と数える。
Zoom Video Communicationsは当初、該当のブログに変更を加えたことを明記せずに更新していた。同社がブログの更新を公表したのは2020年4月29日、報道機関が最初にこの問題を報じたのと同じ日だった。Zoom Video Communicationsは、該当のブログで参加者を「ユーザー」と表現したのは「単純なミス」だったと弁明している。
1ユーザーを何度もカウントしている可能性があることから、Zoomのユーザー数は3億人より少ない可能性がある。1ユーザーが1日に参加するZoom会議数の平均値が公表されない限り、Zoomのユーザー数が実際にどれくらいなのかを知る手掛かりには、ほぼならない。
結局、真のZoomユーザー数は分かるのか
場合によっては、この数字はユーザー数を過大評価しているのではなく、過小評価している可能性もある。Zoomにログインしているアカウントを基に集計する仕組みであれば、物理的に同じ場所にいる10人が1つのアカウントを使って1回の会議に参加した場合でも、これを1参加者とカウントすることになる。
今回の“失態”は、Zoom Video Communicationsに対するユーザーの信頼を失墜させかねない。同社は、Web会議の通信暗号化といったセキュリティ対策の手法に誇張があったという理由で、集団代表訴訟を起こされた。こうした訴訟は、Zoomがユーザーの許可なくFacebookにデータを送信していた問題(注1)にも矛先を向けている。
※注1 Zoom Video Communicationsは2020年3月27日、この問題を修正したことを発表した。
競合「Microsoft Teams」「Cisco Webex」の参加者数とユーザー数は
ユニファイドコミュニケーションツールの「Microsoft Teams」を手掛けるMicrosoftは2020年4月29日に、Teamsの1日当たりのアクティブユーザー数を7500万人だと発表している。Zoom Video CommunicationsとMicrosoftの発表内容からZoomとTeamsを比較した場合は、Zoomが優勢だ。Microsoftによると、2020年4月のある1日にTeamsで開催したWeb会議に加わった「参加者」は約2億人だった。Microsoftの参加者の定義は、Zoomの定義と変わらない。Zoomの参加者数は約3億人のため、Teamsの参加者数の約1.5倍多いことになる。
Cisco SystemsもZoom Video Communicationsにとってライバル企業の一社だ。Ciscoによると、同社のWeb会議サービス「Cisco Webex」のユーザーが2020年3月に3億2400万人となり、同年1月の1億5300万人から増えた。
参加者数のような数値は、Zoom Video Communicationsの成長を測るための指標として役に立つ。Zoomの1日当たりの参加者数は、2019年12月の時点では約1000万人だった。このことから、Zoomの参加者数が2020年4月に約300倍になったことは把握できる。
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