サーバ仮想化製品の5大課題【中編】
仮想マシンがフリーズした場合の対処法と、ネットワーク遅延の解消法
仮想マシンがフリーズしたり、データの処理や通信に遅延が発生したりすることがある。その原因と解決策を説明する。
サーバ仮想化製品で仮想マシン(VM)を稼働させているときに、VMのフリーズやネットワークの遅延が発生することがある。「“遅い仮想マシン”を招く『ストレージリソース不足』の課題と対処法」に引き続き、サーバ仮想化製品で発生しやすい問題とその解決策を説明する。
課題2.VMのフリーズ
VMで処理していたタスクが停止したり、ゲストOSが応答しなくなったりすることがある。こうしたVMのフリーズが発生した場合、管理者はVMの停止や再開、電源のオンオフといった処置をする必要がある。VMがフリーズする理由は、ストレージやネットワークの問題、ホストするサーバで使用可能なリソースの不足など、多岐にわたる。VMがフリーズした場合、ハイパーバイザーの管理コンソールを介してVMのタスクを強制終了することもできる。ただしこれは最後の手段にすべきだ。
対策を講じる前に、管理者はフリーズしたVMが1台か、複数台かを確認する必要がある。1台の物理サーバでホストする数個のVMがフリーズした場合は、ハードウェアに起因したトラブルの可能性が高い。管理ツールを使った操作にVMが応答するのであれば、管理ツールのコンソールから、ログやエラーメッセージで問題を追跡できる。
管理者は問題を絞り込めたら、VMがフリーズした根本原因の発見に取り組む。原因を追跡できない場合は、特定のタスクがVMをフリーズさせていないかどうかを確認すべきだ。VMやそれをホストするシステムの構成を調べ、十分なリソースが使用可能かどうかも確認するとよい。ネットワークと共有ストレージに、各VMからアクセスできるかどうかを調べることも必要だ。
課題3.ネットワークの遅延
VMが稼働するには、ネットワークが不可欠な要素だ。死活確認コマンド「ping」の応答が遅いといった問題がパフォーマンス問題につながり、ひいてはシステムの稼働に影響することもある。管理者はネットワークの遅延に関連する問題を全て解消する必要がある。
ネットワークの遅延は、ネットワークの混雑に起因する場合が少なくない。同じネットワーク内にある機器同士のIPアドレスの重複や、ネットワーク機器構成の欠陥・不備が遅延を引き起こすこともある。必要以上の処理能力を持つ仮想CPU(vCPU)を特定のVMに割り当てると、他のVMが十分な処理時間を確保できず、遅延を引き起こすことも無視できない。
サーバOS「Windows Server」を利用する場合、ネットワーク遅延のよくある原因の一つに、電源プランの設定がある。性能と消費電力を両立させる「バランス」モード、性能より消費電力の削減を優先する「省電力」モードといった電源プランを設定すると、遅延を招くことがある。電源プランが原因となっている場合は「高パフォーマンス」モードに設定すると遅延が改善するはずだ。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
市場調査・トレンド
[コパード株式会社] 約9割が負担を実感 Salesforceのテスト業務に関する実態調査で見えた課題とは -
市場調査・トレンド
[コパード株式会社] 「Salesforce」開発・運用におけるAI活用実態調査レポート -
事例
[テクバン株式会社] 1画面でITサービスデスク業務が完結 太陽ホールディングスに学ぶデバイス管理 -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] ライセンス無料 Drupalベースの「多言語ECサイト開発用パッケージ」の実力は? -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] 日本発グローバル企業用Drupal「Risley(リズリー)」の実力とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
「レガシーシステム・老朽化システムの運用課題と刷新」に関するアンケート
-
5
脱VMwareか、継続か? 仮想化ソフト主要6製品の運用管理と統制機能を徹底比較
-
6
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
7
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
8
1回で分かる:仮想マシンを丸ごとバックアップする「VADP」の仕組み
-
9
セキュリティは「情シス任せ」が過半数 漏えい発生時やSCS評価制度の課題は?
-
10
データセンター事業者が「脱VMware」をした“例のライセンス問題”じゃない理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
2
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
3
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
4
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
5
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
6
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
7
東大教授と考える、AI時代の「データ主権」「信頼性」「ガバナンス」の在り方
-
8
Linux初心者でも知らないとまずい「RHEL」「SLES」の違いとは?
-
9
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
10
生成AIの活用を阻む「5つの壁」とは? AIネイティブ組織へ変革を遂げる方法
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー